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2020年6月13日
2020年6月初めにWSJT-X 2.2がリリースされて日本語表示になりました。
日本語版対応に改版した新しい記事を見てください。
 IC-7300 + WSJT-X2.2で FT8 運用開始(改版)

(2018年12月16日)
その後、JT65からFT8に移行したりWSJT-XもWSJT-X2.0がリリースされたりで内容が古くなったので、内容を見直して改版再掲しました。 これからFT8を始める方は新しい記事を参考にしてください。
 IC-7300M + WSJT-X2.0で FT8 運用


久々にアマチュア無線の話題です。
今週月曜日は雨だったので以前からやろうと思っていたJT65の設定を行いました。元々、IC-7300MにしたのもUSB接続できるからです。外部のレベル変換回路などが不要でPCとソフトがあれば比較的簡単に運用開始できるはずです。

以下、ソフトインストールと設定、運用手順について覚書きとして投稿しておきます。
先にJT65を始められた各局さんがブログやHPに載せてくださっている情報がとても役に立ちました。(感謝)

(2018年12月 ローカルさんに設定の仕方を指南したら、間違いがあったので訂正しました。 ついでにタイトルにFT8を追記しました。)

1. ソフトウェア
(1) 環境
 パソコン Windows10 デスクトップ型(液晶モニタ2台接続)
 無線機  IC-7300M

(2) 参照情報
IC-7300でJT65モード運用
IC-7100でJT65を運用する
JT65/JT9入門の2: とりあえず受信してみましょう
JT65/JT9入門の2の補足:デコード結果の読み方
日本国内でのJT65の運用周波数(2015以降)
Windowsの時計合せ(JT65のために)
Microsoft Windows 8/7/Vista/XP用 USBドライバーインストールガイド(USB3.0対応版)
WSJT-X ユーザガイド バージョン1.1
JT_Linkerをインストール

(3) 必要ソフトインストールと設定
・最初にIC-7300MのFWをバージョンアップした。
 最新がV1.14で実機がV1.13だったのでバージョンアップした。
 ファームウェア/ドライバ

を参考にしてUSBドライバーをインストールした。
 USBケーブルはドライバーインストール後接続する。
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 ドライバーの通信速度を19200bpsに変更した。USBシリアルポートはCOM5になった。
を参考にしてWindowsの時刻合わせが1時間毎に行われるように設定した。
 専用ソフトを使わなくても時刻のずれは2秒以内に抑えられていて問題なさそう。
を参考にしてWSJT-Xをインストールした。
 WSJT-XのバージョンがV1.7.0にバージョンアップされていて の内容と違う部分がある。
を参考にしてWSJT-XとIC-7300Mの設定を行った。

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 コールサインとGridを設定する。
 [Double-click on call setsTx enable] はチェックしておくとCQを出している局をダブルクリックすると応答を送信してくれるので便利。
 [Disable Tx after sending 73] 73を送出完了すると自動的に送信終了する。

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 WSJT-Xの設定にIC-7300が追加されているのでIC-7300にした。

 上記の設定後にIC-7300M側の設定を行う。
・IC-7300M 「MENUボタン」-->「SET」→「外部端子」
 変調入力(DATA ON) :USB
 USB変調入力レベル 50%
 ACC/USB AF出力レベル 20%
(注)変復調レベルは必要に応じて調整してください。

 IC-7300Mの設定後にRadio設定のTest CATを押して緑になれば、PCとIC-7300Mの接続は正常。この時、リレーの音がする。

・WSJT-X設定続き
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Sound cardの名称は私のPCの場合で、PCの環境による。

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 [Prompt me to log QSO] QSOが終了すると自動的にログ書込み確認画面が表示される。
 [Enable PSK Reporter Spotting] PSKレポーターに送受信情報が送信される。(後述)

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 7.041MHzを追加した。
・変復調レベル調整
 IC-7300MのモードをUSB-Dに設定する。(画面でUSBを選択し、「DATA」を押す)
 送信電力(RF POWER)を20%(10W)に設定する。(MULTIボタン)

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 IC-7300M側の変復調レベルは、先に以下で設定済み。
  USB変調入力レベル 50%
  ACC/USB AF出力レベル 20%

 変調レベルはメイン画面のTuneボタンを押すとIC-7300Mが送信状態になるので、ALCメーターが振り切らないレベル(赤にならない)に ALCメーターが振れないレベル(私はALCが1個だけ青くなるようにしています)にPwrスライダーを調整する。(2018年12月訂正)
 送信電力はIC-7300MのRF POWERで調整する事にする。とりあえず10Wで運用する。

 復調レベルはJT65信号を受信した状態で、WSJT-Xメイン画面左下の受信レベルメーターで40dB前後になるようメーター横のスライダーで調整する。
復調レベルはパソコンの録音デバイスでIC-7300(私の場合 MIC-2 USBAudio Codec))を選んでレベルを調整します。私の場合、50に設定しています。(2018年12月訂正 最新版では受信レベルのスライダーが無くなった。)


 他に送信音質モニターをONにして運用中の送信音を確認する。(FUNCTIONボタン)
 モニター音量は3%でかすかに聞こえるレベルで使っている。(MULTIボタン)

2. 運用
 設定が終わってしばらくQSOの様子をモニターしてから、CQを出している局を呼んだらすぐに応答がありました。DXも簡単に交信できました。
(1) 設定
・運用周波数は を参照。WSJT-Xの画面の見方に付いては を参考にした。
 運用手順についてはも参考にしたが、V1.1からV1.7までに大幅な改版がされていて設定に関しては相違点が大きい。(V1.7の英語版ユーザーガイドはあるが、英語を読むのは面倒なので。(笑))
 運用手順はほぼ同じなので、とても参考になった。
・バンドを選ぶ
 例では40m 7.041MHz
・送信モードは「Tx JT65#」を設定する。
・Lock Tx=Rx はチェックしておく。
 送信と受信を別周波数で運用する事はあまり無さそう。
・右下の送受メッセージタブはタブ2を選んでおく。

(2) 受信
・最初にMonitorを押すとMonitorが緑に変わって受信が始まる。
 1分毎にDecodeが実行されて左側のバンドアクティビティウィンドウにバンド内の通信が表示される。
 他局が交信をモニターして様子をみる。(やり取りの流れを把握する。)

(3) 交信(CQへの応答)
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・バンドアクティビティウィンドウで直前にCQを出している局をダブルクリックする。Enable Txが赤に変わる。
 (注)7.076MHzでは国内の局は呼ばない事。
・次の1分間で自動的にGridが送信される。
・更に次の1分で応答が返れば、右下の送受メッセージタブでR+dBを押してR+dBを返す。
 応答が他の局あての場合はEnable Txを押して送信を止める。既に送信が始まって
 いる場合はHalt Txを押して中止する。
・次の1分で応答(RRRなど)が返るので、送受メッセージタブで73を押して73を返す。
 以上で交信完了。

(交信のパターン) ユーザーガイドより
 1. CQ K1ABC FN42
 2. K1ABC G0XYZ IO91
 3. G0XYZ K1ABC -19
 4. K1ABC G0XYZ R-22
 5. G0XYZ K1ABC RRR
 6. K1ABC G0XYZ 73

(4) CQ送出
・ウォーターフォール・ウィンドウで空いている周波数をクリックする。
・送受メッセージタブでCQを押す。
・Enable Txを押して送信を開始する。
・応答があれば、dBを送る。
・R+dBが返ればRRRを送る。

 RRRや73の部分はJCCナンバーや、送信出力を送るなど制限文字数内で変化させている局が多いようだ。

(5) ログ
 交信終了後(73送出後)、ログ書込み確認画面が表示される。
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 OKを押すとログが書込まれて既交信局の区別に使われる。

(6) メッセージの色
 受信メッセージの色分けで初めての局かどうかが区別される。
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 CQ局の色がピンクなら初めての局。

3. Turbo HAMLOGとの連携
・JT_Linkerをインストール、起動しておくことでWSJT-XとTurbo HAMLOGを連携させる事が出来る。
を参考に設定した。
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・JT_Linkerを起動しておくと自動的にHAMLOGのデータ入力画面に交信データが転送される。
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4. その他
(1) PSKレポーター
・WSJT-Xの(Reporting)設定で [Enable PSK Reporter Spotting] をチェックしておくと、PSKレポーターに送受信情報が送信される。
・PSK Reporter
https://www.pskreporter.info/pskmap.html
 交信を行うと自分の情報が世界地図に表示されるようになる。
 他の局の情報も表示されている。

(2) USB-Dモードの受信フィルター設定変更
・WSJT-X ユーザガイドによれば、JT-65は200Hzから2500Hzの周波数を使い、JT9は2500Hzから4000Hzを使うらしい。
 IC-7300MのUSB-DのフィルターはデフォルトでFIL1が最も広くて1.2k(900~2100Hz)になっている。これだとJT65の上下の周波数が受信できないし、JT9の受信ができない事になる。
 そこで、FIL1のバンド幅を広げて使っている。
・「FIL」長押しでFILTER設定画面を表示させて、「BW」でメインダイヤルを回してバンド幅を最大の3.6k(-300~3300Hz)に設定する。
 これで、JT9の一部の周波数も受信できる。
・ちなみにUSBとUSB-Dの違いは、以下らしい。(他にもあるかも)
  受信フィルターの帯域幅(USB-Dが狭い)
  送信時自動的にマイクオフになる。

(3) 2画面PC
 PCの液晶モニターを2台接続して使っている。
 片方をWSJT-X表示、片方をHAMLOG表示+他の作業で使うと、JT65のモニターをしながらメールチェックなど他の作業が出来て便利。
 JT65は1分単位のやり取りなのでモニターするにも時間がかかって、他の事をやりながらで丁度良い。

ここ数日で、7MHz、21MHzでDX局も含めて30局あまりと交信できました。
今まで21MHz SSBでは1局も交信出来て無かったので、やはりJT65の威力はすごいです。
話が変わりますが、21MHzツェップアンテナのSWRが高くなっています。再調整したほうが良いかも知れません。

次は時間のある時にRTTYに挑戦したいと思います。

[追記]
WSJT-XによるJT65運用環境向上の記事として順次追加していきます。
1. 2017年6月18日 WSJT-XによるJT65運用環境向上(その1) 時刻合わせ TimeTune
 パソコンの時刻が電波時計と比べると2秒以上ずれている事がありました。
 このため、TimeTuneというソフトをインストールしてタスクバーに表示するようにしました。

2. 2017年6月19日 WSJT-XによるJT65運用環境向上(その2) 音声周波数シフト
 IC-7300MのUSB-Dモードの受信フィルター設定変更で受信音声帯域を広げる事が出来ますが、送信音声帯域は固定なので、受信可能帯域の端で交信する場合はIC-7300M本体の周波数をシフトさせて運用する必要があるようです。
 やり方について記載しました。
(2018年12月 その後、IC-7300のFWバージョンアップで送信帯域を 100-2900KHzに設定できるようになりました。)

3. 2017年6月21日 WSJT-XによるJT65運用環境向上(その3) JTAlertX導入
 JTAlertXはWSJT-Xにプラスして使う事で初バンドまたは初モードのCQ局があれば音声で教えてくれるなど、とても便利なソフトです。 また、電子QSLを自動的に発行する事ができます。
 インストールと運用方法について記載しました。

4. 2017年6月22日  WSJT-XによるJT65運用環境向上(その4) eQSL登録
 電子QSLが発行できるようにeQSL.ccに登録しました。登録手順と運用について記載しました。

5. 2017年6月29日 WSJT-XによるJT65運用環境向上(その5) QRZ.com登録
 JT65通信時JTAlertXに相手のQRZ.com情報が表示されるようにするためにQRZ.comに登録しました。登録手順を記載しました。

6. 2017年7月3日 WSJT-XによるJT65運用環境向上(その6) LoTW登録
 JTAlertXでは相手局がLoTWとeQSLのメンバーかどうかを表示してくれますが、LoTWのみの局も多いのでLoTWにも登録しました。登録手順と運用について記載しました。