以前書いた以下の記事で、福岡にお住いの大学無線部の先輩がFT8を始めるお手伝いをしているという話を書きました。
 ICOM USB CI-Vインターフェース ケーブル作成
 ICOM機 FT8用AUDIOケーブル作成

8月にケーブルを送付してパソコンとの接続をやろうとしたのですが、パソコンが Windows Vista の古いものでJTDXが動かない事がわかりました。
丁度パソコンを新規購入しようと考えていたとの事で、パソコンを購入して使えるようになったらFT8関係ソフトのインストールをしようという話になっていました。

他に、無線局免許状の変更申請は8月に行っておきました。
1.9MHzがA1Aだったので、3MAに変更して15備考に「デジタルモードのため付属装置(PC)を追加する。1.9Mの電波形式を3MAに変更する。」と書いて電子申請していただきました。

その後、だいぶ時間が経ちましたが、9月末にパソコンの準備が出来たのでFT8の設定をやりました。
なお、パソコンはDELLの17インチ ノートパソコンを購入されました。

FT8設定作業はLINEでビデオ電話をつないで、TeamViewerでリモート接続して先方のパソコン画面を見ながらやりました。

以下、作業内容を記録しておきます。

1. IC-7700のバージョンアップ
IC-7700にはデータモードがあるのですが、バージョン2.00ではJTDXからデータモードに設定できませんでした。
データモードを使いたいので最新のVersion2.20にバージョンアップしました。
私の方はパソコンでLINEを動かして、IC-7700の取説を見ながらやり方を伝えました。
先方のスマホで無線機を映しながらやってもらいましたが、触った事のないリグをリモートで操作してもらうのは大変ですね。結構手間取りました。(^^;
最初にUSBメモリーをIC-7700でフォーマットします。
IC-7700_0A.png
フォーマットしたUSBメモリーをパソコンに挿して、ダウンロードした7700_220.datをUSBメモリーのIC-7700フォルダーにコピーします。
次に、USBメモリーをIC-7700に挿してバージョンアップをを実施します。

2. IC-7700の設定
IC-7700のデータモードでは、USBモードの場合USB-D1/USB-D2/USB-D3を切り替えることができます。
変調入力が変わり、デフォルトでは以下になります。
  DATA OFF MOD MIC,ACC
  DATA1 MOD   ACC
  DATA2 MOD   MIC,ACC
  DATA3 MOD   MIC

今回はACCにパソコンのオーディオを接続するのでUSB-D1で使います。
USB-D1へは[DATA]を押してデータモードにして、[DATA]の長押しで切換えます。

IC-7700の設定内容はセットモードで、以下を設定してもらいました。
[EXIT/SET] を長押しして、「SET MODE」画面を表示させて設定します。

(LEVEL SET画面)
・SSBデータモードの送信帯域設定
  SSB-D TBW 最大幅の100~2900Hzに設定

(ACC SET画面)
・ACC のAF 出力設定
  ACC AF Output Level 20
・ACC の変調レベル設定
  ACC MOD Level    50(デフォルト)

(CI-V通信設定)
・CI-V のボーレート設定
  CI-V Baud Rate Auto(デフォルト)

3. HAMLOGインストール、設定
先輩はコンテスト参加が多いのでCTESTWINと紙ログを使っているとの事で、HAMLOGは使われていませんでした。
FT8ではログの自動記録をするようにしたほうが良いので、HAMLOGをインストールしてもらいました。
HAMLOGのユーザー登録もやってもらいました。


以降の作業は私のブログ「IC-7300 + JTDXで FT8 運用開始」に従って作業しました。

4. eQSL登録
(参考)FT8運用環境向上 eQSL登録
eQSLは以前から登録されていたので、登録内容の見直しとカードデザインの設定を行いました。
登録した パスワード/QTH Nickname をメモしてもらいました。
本人確認の申請は本人確認用の局免許状写真が無かったので改めてやる事にしました。
(昨日、写真を準備してもらって無事に本人確認も終わりました。)


以降のパソコン側の設定を行う前に、IC-7700とパソコンを、送ってあったUSB CI-Vインターフェース ケーブルとFT8用AUDIOケーブルで接続してもらいました。
その後、Windowsのデバイスマネージャーで、IC-7700のCOMポートとAUDIOデバイスが認識された事を確認しました。
COMポートのドライバーは自動的に組み込まれ、COMポートはCOM3になりました。

5. パソコンのサウンドデバイス設定
(参考)IC-7300でFT8運用開始 パソコンのサウンドデバイス設定
デバイス名をIC-7700にしました。
再生レベル、録音レベルともに50%にしました。(同じICOMのリグなのでIC-7300と同じ設定で大丈夫のようです。)

6. JTDXのインストール
(参考)IC-7300 + JTDXで FT8 運用開始 JTDXのインストール
JTDXをダウンロードしてインストールしました。

7. JTDXの設定
TeamViewerを使ってリモートで設定しました。
IC-7700_5.png
設定はIC-7300 + JTDXで FT8 運用開始 JTDXの設定に従って行いました。
以下、異なる部分のみ載せておきます。他の設定は上記記事を参考にしてください。

・無線機
IC-7700_2.png
 [リグ]  Icom IC-7700 を選択します。
 [シリアルポート] USBドライバーをインストールした際に割り付けられた番号です。今回はCOM3です。
 [PTT方法] 今回はPTT制御信号を接続していないので「CAT」 で制御します。
 [モード] Data/Pktに設定して自動的にIC-7700の通信モードを「USB-D」に切り替えます。
 [スプリット操作] Fake/It

・オーディオ
IC-7700_3.png
サウンドカードの名称は先に付けたデバイス名です。

・レポーティング
IC-7700_4.png
eQSLを自動発行するので、eQSLのパスワードとQTHニックネームを設定してもらいました。

8. BktTimeSyncインストール
(参考)FT8通信用時刻合わせソフト BktTimeSync インストール
BktTimeSyncをインストール、設定しました。

9. JT_Linkerインストール、設定
(参考)IC-7300 + JTDXで FT8 運用開始 JT_Linkerインストール、設定
JT_Linkerをインストール、設定しました。

10. JTDXで通信する
実際に通信してもらって操作方法をレクチャーしました。
・IC-7700側設定
 受信デジタルIFフィルターをFIL1(WIDE)に設定 (Filter1は標準の3.0KHz幅で使います)
 AGCをFASTに設定
 NB/NRをOFFに設定
・復調レベル調整
 受信レベルはIC-7700側AF 出力 20%、パソコン側50%で大丈夫でした。
・変調レベル調整
 送信レベルはJTDXの[Pwr]スライダーで調整しますが、なぜか50W以上になりませんでした。
 とりあえず、ALCがほとんど触れないレベルにしてもらいました。

その後、CQを出している局を呼んでもらってQSOが出来ることを確認しました。
HAMLOGへとの連携、eQSLの自動発行も問題ありませんでした。

11. その他
・ バッチファイル
JTDX、HAMLOG、JT_Linkerを一括で起動するためのバッチファイルを作っておきました。
[FT8_JTDX.batの内容]
echo JTDX、HAMLOG、JTLinker起動バッチ
start C:\JTDX64\bin\jtdx.exe
start C:\Hamlog\Hamlogw.exe
start C:\PROGRA~2\JA2GRC\JT_Linker\JT_Linker.exe

・PSKレポーター
PSKレポーターの説明をしてブラウザのお気に入りに登録しておきました。

以上でIC-7700でFT8通信が出来るようになりました。\(^o^)/

数えてみたら、FT8運用開始のお手伝いをするのは7件目でした。そのうち、全てリモートでやったのは2件です。
リモートでもなんとかなるものですね。(^^;

(追記)
IC-7700の送信出力が50Wまでしか出ない問題が残りましたが、SSBモードだと200Wが出る事が分かりました。
この件は、別記事にしました。アイコム IC-7700 データモード 送信電力50W制限 バグでは?