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(2022年10月7日)JTDX 2.2.159対応の新しい記事を書きました。今後は新しい記事を見てください。
FT8運用開始 JTDX+HAMLOG(改版3)
(旧記事も残しておきます。)
先の記事「WSJT-X/JTDXとHAMLOGの連携(改版)」でJT_Linkerを使わなくてもFT8のHAMLOG連携が出来るようになった話を書きました。
昨年書いた「IC-7300 + JTDXで FT8 運用開始(改版)」ではJT_Linkerを使ってHAMLOGと連携する前提でFT8運用開始の手順の記事を書いていましたが、約一年経ってJTDXも変わっているところがあるので、今回、JT_Linkerを使わないシンプル構成の改版記事を書いておきたいと思います。今回は、なるべくリグを限定しない内容にしたのでタイトルも変更しました。
この記事ではJTDXを使ってFT8を運用する手順を書いていますが、以下の前提で書いています。
・ログソフトはTurbo HAMLOG(Ver.5.32以降)を使っている。
・使うソフトはJTDX、Turbo HAMLOG、BktTimeSync(時刻合わせソフト)のみ。
・JTDXのeQSL送信機能を使ってeQSL.ccへ電子QSLを自動発行する。
・無線機はIC-7300を例にして記載。
FT8運用開始 JTDX+HAMLOG(シンプル構成 改版2)
1. 事前準備
(1) 必用な設備
・SSBモードのある無線機とアンテナ
あたりまえですね。(笑)
・Windows10 パソコン
Windows7、Windows8でも動きますが、Windows10を推奨します。
ディスプレイはHDサイズ以上を推奨します。
・オーディオ接続インターフェース
無線機とパソコンのオーディオ信号を接続する必要があります。
最近の無線機ではUSBケーブルで接続できます。USBインターフェースのある無線機の使用をお勧めします。
・CATインターフェースケーブル(CI-Vケーブル)
パソコンと無線機を接続して無線機を制御できるようにします。(絶対では無いですが、本記事ではCAT制御が出来る前提で書いています。)
最近の無線機ではUSBケーブル1本でオーディオ接続とCAT制御が出来ます。
本記事ではIC-7300を例に説明しますのでUSBケーブルでの接続になります。
無線機とリグの接続に関しては本記事の「12. IC-7300以外の無線機を使う場合」で補足します。
(おまけ)
私の無線機とパソコンです。最近27インチモニター3画面にしたので、自慢させてください。(笑)

(2) 必要ソフトのインストール
・無線機のFWをバージョンアップ
使用する無線機の新しいFWがある場合はバージョンアップします。
IC-7300の場合、FWはVersion1.41が最新です。(2021年7月時点)バージョンが古い場合はバージョンアップしてください。バージョンアップ手順は以下を参考にしてください。
IC-7300M ファームウェアバージョンアップ Version1.30
・必要なドライバーをインストール
USB接続の場合、専用のドライバーが必要な場合があります。
アイコム機ではUSBドライバーのインストールが必要です。
USBドライバー ダウンロード
USBケーブルは外しておく。
ダウンロードしたCD-301501-004.zipを解凍する。
Win10下のCP210xVCPInstaller_x64.exeを実行。(32ビッ トOSの場合はCP210xVCPInstaller_x86.exeを実行)
USBケーブルを接続する。
CATインターフェース用シリアルポートはパソコン環境によって番号が変わります。私のIC-7300Mの場合はUSBシリアルポートがCOM4になりました。

2. eQSL.cc登録
今回、eQSL送信機能を使ってeQSL.ccへ電子QSLを自動発行するので、事前にeQSL.ccへの会員登録を行ってください。
先にJTDXのみでFT8を始めておいて、後でeQSL.ccを使うようにすることも可能です。eQSL.ccを使わない場合は次に進んでください。
以下の記事に従ってeQSL.ccの登録をします。
FT8運用環境向上 eQSL登録
eQSL.ccに登録した コールサイン/パスワード/QTH Nickname をJTDXに設定するので覚えておいてください。
3. 無線機側の設定
本記事ではIC-7300を例に説明します。
IC-7300、IC-9700、IC-705ではFT8用プリセットメモリーがあるので、FT8通信時にプリセットメモリーを読み込んでください。
IC-7300の[MENU]ボタンを押して②にある[PRESET]を選びます。

初期状態では「通常」と「FT8」が用意されています。

「2.FT8」のプリセットを読み込みます。

「FT8」が使用中になります。

以上でIC-7300のFT8用設定が出来ます。
FT8用プリセット機能が無いアイコム機の場合、IC-7300のFT8プリセットメモリーの内容を以下に書いたので参考にして設定してください。
IC-7300 F/W Version1.40 FT8プリセットメモリー初期値
古いアイコム機や八重洲機など他の無線機の設定に関しては本記事の「12. IC-7300以外の無線機を使う場合」で補足します。
4. パソコンのサウンドデバイス設定
パソコンのサウンドコントロールパネルで無線機のサウンドデバイス設定を行います。
以下の記事を参考にして設定してください。
IC-7300でFT8運用開始 パソコンのサウンドデバイス設定
上記はIC-7300の設定例ですが、他の無線機でもオーディオデバイス名が変わるだけです。
送受信のレベルは無線機に合わせて設定してください。
無線機側にレベル調整がある場合はパソコン側と無線機側の両方で調整しますが、無線機側を50%など中央レベルにしてパソコン側で調整すると良いです。
FT8インターフェースアダプターを使う場合はアダプターにレベル調整があるものが多いので、そちらも調整してください。
5. JTDXのインストール
(1) JTDXのダウンロード
JTDX-HomeからJTDXをダウンロードします。最新の評価版v2.2.156をダウンロードしました。32bit版と64bit版があるので、自分のPCにあった方をダウンロードしてください。私は64bit版をダウンロードしました。
(2022年3月5日 追記)ダウンロードサイトがfreeforums.netに変わりました。ファイルの場所が分かりにくくなったので、以下記事を参考にしてください。
JTDX 2.2.159 バージョンアップ
マニュアルはVideos/Guidesに英語版がありますが、内容が古いので最近のJTDXとの差異が大きいです。JTDXの問題は最新版の説明書が無いことですね。使って慣れるしかない? (^^;
JTDX_User_Manual_EN_2018_01_08.pdf
(2) JTDXのインストール
jtdx-2.2.156-win64.exeを実行してインストールします。
最初なのでDesktop Icon を作りました。

インストール先はC:\JTDX64 としました。(バージョン付きのフォルダーにするとフォルダーが増えるので。)

スタートメニューフォルダーはJTDXとしました。(バージョン付きのフォルダーにするとフォルダーが増えるので。)

6. JTDXの設定
JTDXを起動してJTDXの設定を行います。(最初のウィンドウ状態は少し違うかも知れません。)

最初に日本語を選択します。

次にJTDXの各種設定を行います。以下は私の設定なので参考にして設定してください。
ファイル→設定

・全般
コールサインとグリッドロケーターを設定します。グリッドロケーターは住所からグリッドロケーター計算で調べて入力します。

・無線機
無線機との通信に関する設定を行います。

[リグ] 使う無線機の機種名を設定してください。Icom IC-7300 を選択しました。
[リグ電源オン] JTDX自動時に自動的に無線機の電源がオンになります。自動でオフにする事も出来ます。
[シリアルポート] CATインターフェース用シリアルポートの番号です。私の環境ではCOM4です。
[PTT方法] CAT(CI-V)による送信制御にします。(無線機がRTS信号に対応していれば、RTS信号による制御でも良いです。)
[モード] Data/Pktに設定しておくと自動的に無線機の通信モードを「USB-D」に設定してくれます。Dataモードの無い無線機ではUSBにしてください。
[スプリット操作] Fake/It
(重要)スプリット操作を使う事で送信オーディオ信号(DF)を常に1500から2000Hzの範囲におさめ、2倍3倍高調波を送信帯域の外に押しやることができます。結果、高調波が送信フィルターでカットされ出ていきません。スプリット機能を使うことをお勧めします。
上記までの設定後に [CATテスト] ボタンをクリックして緑色になれば CATによる無線機の制御が出来ています。
[PTTテスト] をクリックすると無線機が送信状態になります。
CATが動作しない場合、いったんJTDXを終了して再度起動すると上手くいくことがあります。
それでもCATが動作しない場合は、USBケーブル接続、ドライバー設定、無線機の設定、JTDXの設定を再確認してください。
・オーディオ
サウンドデバイス関係の設定です。サウンドカードは無線機のサウンドデバイスを指定します。私の場合は「IC-7300」のサウンドデバイスを設定しました。サウンドカードの名称は先に付けたデバイス名です。

(補足)
オーディオサウンドカードの設定がDefoult Device に変わってしまう事があります。
ノートパソコンを使われている方で、ノートパソコンを持ち出す際にUSBケーブルを外した後に良く起こるようです。
突然受信できなかったり送信できない状況になった場合は、オーディオ設定を確認してください。
[リフレッシュ]でサウンドカードの認識が現在の状態に更新されるので、[リフレッシュ]を押してDefoult Deviceになっていないか確認してください。
・順序
[他局への応答があった局への呼び出しを停止] のみONにしています。必要に応じて設定してください。

・Txマクロ
任意の送信メッセージを登録して送信できますが、とりあえず設定しなくて良いです。運用に慣れてきたら適当なメッセージ(例えば JCCxxxx TU73 とか)を設定して使ってください。

・レポーティング

[Log QSO ウィンドウを表示する] QSOが終了すると自動的にログ書込み確認画面が表示されます。
[dBをレポートにコメントする] ログにコメントとしてdBレポートが追加されます。(2022年1月26日追記)参考: eQSLへのコメント入力
[デコードしたメッセージ] HAMLOGのJT-Get's画面でALL.TXTメッセージを表示するのでチェックを外さないでください。
[eQSLへの送信を有効化] 今回の目玉 eQSL.ccへ電子QSLカードを自動送信する設定です。eQSLに登録した コールサイン/パスワード/QTH Nickname を設定します。eQSLの自動発行機能を使わない場合はチェックをしないでください。eQSL.ccへの登録がまだの場合も、とりあえずチェックせずにおいて登録後に設定すれば良いです。
[PSKレポーターへの情報送信を有効化] PSKレポーターに送受信情報が送信されます。(後述)
[主要なUDPサーバー] 今回JTAlertを使わないので、すべてチェック無しのままです。
・周波数

[使用周波数] 国内周波数の3.531MHzと7.041MHzを追加しました。表の上でマウス右ボタンを押して挿入を選んで追加できます。
(補足)
3.573MHzと7.074MHzではJA局同士の交信が出来ません。
(アマチュアバンドプランを参照してください。)
[ステーション情報] アンテナ説明を設定しておくと PSKレポーター(後述)に表示されます。
・通知・色付け
メッセージの種類によって色分けして表示されます。

とりあえず、デフォルトでも良いと思いますが [未交信局をチェックしてハイライトを付ける] と [更新済局を強調する] はチェックを入れた方が良いと思います。
上記設定は私の設定ですが、未交信局を分かりやすくするためにピンク系の色にしています。[バンド毎]、[コール毎] をチェックして新バンド、新モード(FT8で交信済みだがFT4では初めてとか)を区別するようにしています。
交信済み局の表示はデフォルトでは下線を引くですが、WSJT-Xに合わせて薄緑色の表示にしています。
[自局コールサインにシステム音] 今回JTAlertを使わないので、チェックして自分宛メッセージでアラーム音が鳴るようにしました。
(おまけ)
[自局コールサインにシステム音] はWindows10のサウンドの「一般の警告音」で設定した音が再生されます。
JTAlertのサウンドファイルをコピーしてきて指定してみました。
こうするとJTAlertを使ったときと同じアラート音が鳴ります。ちょっと遊んでみました。(笑)

フィルタは設定なしです。

フィルタを設定すると、設定した大陸、国、コールサインをデコード画面に表示しないように出来ます。
知り合いのDXerはJAを隠す設定にされています。(^^;
スケジューラは設定なしです。

・高度設定
デフォルトのままで良いと思いますが、JT65の [一番上のデコード周波数] を 3300Hz にしています。

上記設定が終わったら[OK]をクリックして設定を終了します。
念のため、JTDXを終了して再起動します。
他にメニューバーの [その他] は以下の設定にしています。必要に応じて変更してください。

(2021年8月追記 参考)[UDP応答メッセージ受け入れ] の設定は デフォルトが [CQ] のみになっています。JTAlertを使っていてCQ以外のメッセージの局を呼びだしたい場合は [どのようなメッセージでも] にします。

7. HAMLOGからのログ情報取り込み
新規にFT8を始める場合は、この作業は必要ありません。次に進んでください。
既にWSJT-Xなど他の環境でデジタルモード通信をやられている方がJTDXに移行される場合は、既存ログをJTDXのADIFファイルに変換してJTDXのADIFファイルに上書きする事でログ情報を引き継ぐ事が出来ます。ログ情報を引き継がないと未交信か交信済みかの表示が出来ません。
ここではHAMLOGのログを引き継ぐ方法を書いておきます。(WSJT-Xからの移行ならWSJT-XのADIFファイル(wsjtx_log.adi)をコピーする方法も可能です。)
この作業はJTDXを起動していない状態で行ってください。
別記事「ADIF Master による ADIFファイル正規化」を参照して、HAMLOGのログからADIFファイル(wsjtx_log.adi)を作ってJTDXのwsjtx_log.adiに上書きします。(toshiはユーザー名なので、パソコンにより変わります。)

(追記)JTDXのログディレクトリはJTDXから開くことが出来ます。
ファイル-->ログディレクトリを開く

8. HAMLOGのJT-Get's設定
Turbo HAMLOG Ver5.32で追加されたJTDX連携機能「JT-Get's」を使うのでHAMLOGの設定を行います。
以下の記事を参考にしてHAMLOGの設定を行ってください。
JT-Get's機能によるWSJT-X/JTDXとHAMLOGの連携(改版5)
(注)HAMLOGのJTDX連携機能「JT-Get's」ではJTDXやWSJT-XのALL.TXTとwsjtx.logを参照しますが、JTDXのALL.TXTは月毎に作られるのでハードリンクを張る事ができません。このため、ハードリンクを使ってWSJT-XとJTDXの両方を使う場合やJTDXの複数起動を行う場合は、「JT-Get's」は使わない方が良いです。(14. その他情報参照)
ハードリンクによるファイル共有を行う場合は JTDX/WSJT-XとHAMLOGを連携するJT_Linkerのインストールと設定(改版4)を参照してJT_Linkerを使ってください。
(2021年7月 追記)
JT_Linkerが進化してJT_LinkerからeQSL、LoTW、ClubLogへのログ アップロードが出来るようになりました。同時に、相手がeQSL、LoTW、ClubLogのメンバーかどうかを判定してHAMLOGのQSL欄に自動記録出来るようになりました。
先々、LoTWやClubLogを使う予定のある方は最初からJT_Linkerを使っておいた方が良いかも知れません。
9. BktTimeSyncインストール
FT8通信ではパソコンの時計を正確に合わせる必要があります。Windows10自体の時刻合わせ機能では、パソコンの時刻がずれる事があるので、時刻合わせソフトをインストールすることをお勧めします。既に桜時計などを使われている方は次に進んでください。
BktTimeSyncはデジタルモード通信用に開発されたソフトなので、FT8と相性が良いです。
以下の記事を参照してBktTimeSyncをインストールしてください。BktTimeSyncはパソコンの時計をネット上の時刻サーバに合わせてくれます。
FT8通信用時刻合わせソフト BktTimeSync インストール
10. プログラムの起動
FT8通信時はHAMLOGとJTDXを起動しておきます。(BktTimeSyncは自動起動して常駐します。)
JTDX、HAMLOGを一括で起動するためのバッチファイルを作っておくと便利です。
[FT8_JTDX.batの例]
echo JTDX、HAMLOG起動バッチ
start C:\JJTDX64\bin\jtdx.exe
start C:\Hamlog\Hamlogw.exe
11. JTDXで通信する
(1) 無線機の設定
・通信モードの設定
通信モードはUSBを使いますが、CAT制御でJTDXから自動的に設定されてUSBモードになります。Dataモードのある無線機ではUSB-Dataモードになります。
(IC-7300の場合はUSB-Dになります。)
ちなみにIC-7300のUSBとUSB-Dの違いは、以下らしいです。(他にもあるかも)
受信フィルターの帯域幅
送信フィルターの帯域幅
送信時自動的にマイクオフになる。
・受信フィルター設定
FT8の通信では300Hz以下や2,700Hz以上で出ている局も多いので無線機の受信フィルターをなるべく広くします。
IC-7300の場合、プリセット機能でFIL1/BW3.6Kに設定されます。
(注)CW用の300Hzなどの狭い受信フィルターだとうまく受信できません。ウォーターフォールの中央しか信号が出ていない場合は受信フィルターの設定を確認してください。慣れないうちは受信フィルターの切替を忘れて悩む方が多いです。(^^;
・AGC設定
AGCはFAST(AGC-F)に設定します。(IC-7300:FUNCTIONボタン→AGC FAST)
他にNB(ノイズブランカ)、NR(ノイズリジェクタ)はオフにします。
(補足)
FT8通信時の画面はMETER表示にしています。FT8ではスペクトラムスコープ表示は意味が無いのでALCとSWRを確認できるようにしています。(IC-7300:MENUボタン→METER)

(2) 通信する モード、バンドを設定
JTDX側で通信する モード、バンドを設定します。

① モードは「FT8」を設定します。
モード→FT8
② バンド
画面上段の周波数選定BOXで運用周波数を選びます。例では20m 14.074MHzです。
バンドを選ぶと無線機側の周波数と通信モード(IC-7300ではUSB-D)が設定されるはずです。変わらない場合はCAT制御が上手くいっていません。
(参考)JT65/FT8運用周波数 (すべてUSBモードで運用)
1,838MHz(JT65)、1.840MHz(FT8)
1.909MHz(JT65/FT8 日本)
3.531MHz(JT65/FT8 日本)
3.570MHz(JT65 ※DX用) 、3.573MHz(FT8 ※DX用)
7.041MHz(JT65/FT8 日本)
7.074MHz(FT8 ※DX用) 7.076(JT65 ※DX用)
10.136MHz(FT8)、10.138MHz(JT65)
14.074MHz(FT8)、14.076MHz(JT65)
18.100MHz(FT8)、18.102MHz(JT65)
21.074MHz(FT8)、21.076MHz(JT65)
24.915MHz(FT8)、24.917MHz(JT65)
28.074MHz(FT8)、28.076MHz(JT65)
50.310MHz(JT65)、50.313MHz(FT8)
50.323MHz(FT8 DX用)
144.460MHz(JT65/FT8 日本)
430.510MHz(JT65/FT8 日本)
1296.60MHz(JT65/FT8 日本)
(注) 「※DX用」の周波数は国内局同士の交信は禁止
他のボタンは、とりあえず上記画面と同じ設定で始めてみてください。
③ [Tx 00/30(青)]/[Tx 15/45(黄)] CQを出すとき00秒/30秒に送信するか15秒/45秒に送信するかを切り替えます。
④ [Tx/Rx スプリット(緑)]/[ロック Tx=Rx(黄)] ロックにすると常に送受周波数が同じになります。通常は[Tx/Rx スプリット]にしておきます。
⑤ [AutoTX] ON(緑)にするとBand Activityウィンドウの表示局をダブルクリックする事で自動的に呼び出しを開始します。
⑥ [Auto SeqN] FT8では自動でシーケンスを進めるのでON(緑)しておきます。
Nは1~7が設定できますが、とりあえずAuto Seq2で良いと思います。
AutoSequensの内容は、JTDX-HomeのFAQにJTDX v18.1 AutoSeq functionality descriptionという情報があって、参考になります。(良く理解できてないですが。(笑))
⑦ [モニター] ON(緑)で受信デコードを開始します。OFF(グレー)でデコードが止まります。ONにして通信してください。
⑧ [1QSO] ON(緑)にすると、1回のQSOが終わるとEnable Txが赤からグレーになって停止します。OFF(グレー)にすると交信終了後、自動的に次のCQを送信します。
⑨ [Ans B4] ON(緑)にすると、CQに対して交信済みの局から応答があった場合も交信が行われます。OFF(グレー)にすると交信済み局は無視されます。
⑩ [停止] を押すと[Monitor]がOFFになって受信デコードが停止します。
⑪ 右下の送受メッセージタブはタブ1(定型文作成)を選んでおきます。
⑫ [送信開始] ON(赤)にして送信を開始すると指定した送信メッセージを送信します。OFFにすると送信中メッセージを送信してから送信を停止します。
⑬ [送信停止] 送信を中断します。
⑭ [RRR] チェックするとTX4がRRRになりますが、交信時間を短くするためRR73を使う事が多いです。
⑮ [Skip Tx1] CQ局を呼ぶときにTX2から送信します。パイルアップ局を呼ぶ際に交信時間を短くする目的で使われます。
⑯ [Houd] DXpeditionモードの局を呼ぶときON(緑)にします。
(3) 変復調レベル調整
・変調レベル
変調レベルはメイン画面の[チューン]ボタンを押すと無線機が送信状態になるので、 ALCメーターが振れないレベルに[Pwr]スライダーを調整します。ALCメーターが大きく振れる状態で送信すると信号が歪んで子供や孫が発生する恐れがあるので振れないように調整してください。
(補足)
IC-7300では送信モニターをONにして送信音を確認する事が出来ます。(FUNCTIONボタン→MONI ON)
私はモニター音量は3%でかすかに聞こえるレベルで使っています。(MULTIボタン→MONITOR)
・復調レベル
復調レベルはパソコンのサウンドコントロールパネルで無線機の録音デバイスを選んでレベルを調整します。受信信号が無い状態で30dBくらいになるように調整しますが、極端に大きすぎたり小さすぎたりしなければ大丈夫です。私のIC-7300の場合、10に設定しています。

(4) 受信

[モニター]が緑になっていない場合はクリックして緑にして受信を開始してください。
・ウォーターフォール画面(ワイド グラフ)

受信信号のウォーターフォール/スペクトラムを表示しています。
[コントロール] 画面が狭い場合などに、下側のコントロールパネルを非表示にして使えます。
[バー表示] チェックすると送信周波数(赤) と 受信周波数(緑)の幅を示す縦線が表示されます。
[DF表示] チェックするとカーソルをウォーターホールの上に動かしたときに周波数(DF)表示します。
[区間/ピクセル X] 表示帯域が変わります。3,500Hzくらいまで表示するようにします。
[開始 100 Hz] 私は100Hzからの表示にしています。
[N Avg X] 縦方向の時間軸を調整します。数シーケンス前まで表示されるようにします。
[スペクトル %] ウォーターフォールとスペクトラムの表示比率です。
右側のGain、Zeroはウォーターフォールの濃さ/ゼロレベル、スペクトラムの高さ/ゼロレベルを調整します。見やすいように調整してください。(薄くし過ぎると、送信周波数を空き周波数に合わせる際に弱い局が見えなくなくなるので注意してください。)
ウォーターフォールで送受信周波数を指定することが出来ます。送信 下向き赤カッコ、受信 上向き緑カッコで表示されています。
左クリック 受信周波数
右クリック 送信周波数
コントロール+左クリック 送受周波数
送受信周波数はメイン画面の送信周波数BOX[TX xxxxHz]と受信周波数BOX[Rx xxxxHz]に表示されます。ここで周波数を調整する事も出来ます。
・Band Avtivityウィンドウ メッセージ表示
15秒毎にDecodeが実行されて左側のBand Avtivityウィンドウにバンド内の通信が表示されます。
最初はしばらく、他局の交信をモニターして様子をみると良いと思います。(やり取りの流れを把握する。)
Band Avtivityウィンドウの表示は時刻(UTC)、信号強度(dB)、時刻ずれ(DT)、周波数(Freq)、メッセージを表示しています。
メッセージは種類に応じて設定の「通知・色分け」で設定した色で表示されます。私の設定では、以下になります。
CQメッセージが未交信局なら濃いピンク(最初はすべてのCQがピンクになるはずです)
CQメッセージがそのバンドで未交信局なら薄いピンク
CQメッセージが交信済み局なら緑
CQメッセージがNewCountry(DXCC)なら濃い紫(最初は国内局のCQも紫になるはずです)
CQメッセージがそのバンドでNewCountryなら薄い紫
自分宛のメッセージは文字が赤
送信メッセージは黄色(Rx Frequencyウインドウのみ)
(補足1)
Band Activityウィンドウのメッセージ右横に●や○の記号が表示されます。
LotWユーザーかどうかなどの情報を示すものです。
また、この部分の色は設定の [通知・色付け] で設定した色が表示されます。これによりCQメッセージ以外のメッセージも新局か新DXCCかなどが分かります。
(シンボルの意味)
● LotWユーザー
○ LotWユーザー&Hintデコードを使った。
★ Hintデコードを使った。
更にメッセージ右横には国名を表示します。
(補足2)
Band Activityウィンドウの上にある[平均=x.xx Lag=xxx/x」 はデコーダーのラグが表示されていて、マイナスだとCPUの余裕があるそうです。
(補足3)
時刻ずれ(DT)が大きいと旨くデコードできません。複数の局がずれている場合は自分のPCの時刻が狂っている可能性があるので調整が必要です。タスクトレイにあるBktTimeSyncでSync Nowを実行してください。
(補足4)
[SWL モード]、[AGCc]をオンにするとデコード性能が上がるそうです。仕組みについてマニュアルに記述がありますが、よく理解できていません。(^^;
私は[AGCc]ON(緑)で使っています。

[SWL mode]はCPU性能が高くないとデコードが遅くなります。高性能CPUをお使いの場合はONにしてください。
ヒントデコードはログディレクトリのCALL3.txtファイルの情報を使ってコールサインを推定するそうです。([ヒント]はオフできません。)
(補足5)
パソコン性能が低いとデコードが遅れて次の送信シーケンスに移らない事があるそうです。デコード負荷は[デコード]の設定で調整できます。

私は、FT8デコードの設定を負荷が軽くなるような設定にしています。
FT8スレッド=オート
デコード周期=1
SWLデコード周期=1
QSO RX周波数の感度=低
デコーダー感度=最小
他にデコード負荷に関係する設定でCLとDTの設定ボックスがあります。

CPU負荷が大きくてLagが(+方向に)大きくなって次の送信が間に合わないようなら、CLを小さくすればCPU負荷を軽くできるそうです
DTはDT中央値を設定する事で、候補リスト間引きオプションで最高のFT8デコーダーパフォーマンスを取得できるようになるそうです。(理解できていません。(^^;)
・Rx Frequencyウインドウ
ウォーターフォールを左クリックすると受信周波数が移動します。受信周波数の受信メッセージが右側のRx Frequencyウインドウに表示されます。
(5) 交信(CQへの応答)
最初はCQを出している局を呼んでみてください。

・ウォーターフォール上で空いている周波数に送信周波数を設定します。(マウス右クリック)
・Band Activityウィンドウで直前にCQを出している局をダブルクリックします。[送信開始]が赤に変わります。
受信周波数が自動的にCQ局の周波数になって、相手のメッセージがRx Frequencyウインドウに表示されるようになります。
・次の15秒間で自動的にコールサインと自分のグリッドロケーターが送信されます。(Tx1の内容)
(ダブルクリックが遅れると途中からメッセージを送るので正常なメッセージが送れません。次の回で正常なメッセージが送られることになります。)
・相手が応答してくれれば、自動的にシグナルレポートが送られます。
相手の応答が他局あての場合は送信が停止します(設定による)。停止しない場合は [送信停止] を押して中止してください。
・次の15秒で応答(RR73など)が返り、自動的に73が送られます。
・途中、相手からのメッセージを受信できない場合や同じメッセージが返った場合は、次のメッセージが返るまで同じメッセージが送信されます。
(交信のパターン)
1. CQ K1ABC FN42
2. K1ABC G0XYZ IO91
3. G0XYZ K1ABC -19
4. K1ABC G0XYZ R-22
5. G0XYZ K1ABC RR73
6. K1ABC G0XYZ 73
なお、[ロック Tx=RX] になっていると送信周波数が自動的に受信周波数に合わせられます。
通常は他局と被らないように[Tx/Rx スプリット]にして空いている周波数に固定して通信します。
(補足1)
メッセージでCallSign/1のような形式の場合CQにGridが付きません。CallSign/1のようにコールサインが長いとメッセージに収まらずGridが省略されます。
CallSign/1の形式のコールサインはCQ以降のメッセージはコールサインの代わりにハッシュコードを送って同じコールと認識して表示します。
なお、CallSign/P形式のコールを送る場合はGridを付けることが出来ます。
こういう局は一連のシーケンスの最後にJCCコードなどを送ってこられる場合があります。
(補足2 ちょっと重要)
通常、FT8では同一モード&同一バンドで交信済みのCQ局を呼ぶことはしません。JTDXでは新バンドの未交信局の CQが色分け表示されるので、同一モード&同一バンドで交信済みのCQ局は呼ばないようにした方が良いと思います。
(補足3)
[DXPedition] DXペディションがFT8のDXpeditionモードを使ってサービスされることがあります。Dxpeditionの相手(Fox)を呼ぶ場合は [Hound] をON(緑) にして呼びます。
周波数も通常の周波数を使わないので、あらかじめ運用周波数情報を入手して設定しておく必要があります。
HoundモードではFox局が300から900Hzの周波数で送信して、Hound局は1,000Hz以上で呼びます。応答があれば自動的に送信周波数がFoxの周波数に変わります。
(おまけ)
[Wanted]をチェックすると以下の様に画面が変わります。

欲しいコールサイン、プリフィックス、グリッド、国などを設定すると欲しい局がいるとアラーム音が鳴ります。,(カンマ)で区切って複数指定できます。
(6) ログ
交信終了後(73またはRR73送出後)、ログ書込み確認画面が表示されます。

OKを押すとJTDXのADIFファイル(wsjtx_log.adi)にログが書込まれて既交信局の区別に使われます。
C:\Users\username\AppData\Local\JTDX\wsjtx_log.adi
HAMLOGの「JT-Get's」機能によりTurbo HAMLOGと連携している場合はHAMLOGにデータが送られます。
HAMLOGで[Save]をクリックするとログが記録されます。必要に応じて情報を修正して記録してください。

同時にeQSL.ccの電子QSLカードが自動送信されます。(eQSLの登録、設定が完了していて、パソコンがインターネットに接続されている必要があります。)
eQSL.ccへのカードの発行はeQSL.ccのOUTBOXで確認できます。

eQSL.cc の使い方は以下に簡単に書いています。
FT8運用環境向上 eQSL登録
(6) CQ送出による交信
・[1QSO]をON(緑)にしておきます。
・ウォーターフォール画面で空いている周波数に送信周波数を設定します。(マウス右クリック)
・送信メッセージタブでCQ(TX6)を押します。
・[送信開始]を押して送信を開始します。
・[Tx x0/x5]で設定したサイクルにCQメッセージが送信されます。
・応答があれば、自動的にシーケンスが進みます。
・応答がない場合はTx watchdog timerで設定した時間(6分)CQを繰り返します。
・途中、相手からのメッセージを受信できない場合や同じメッセージが返った場合は次のメッセージが返るまで同じメッセージが送信されます。

(補足1 ちょっと重要)
Eスポシーズンの50MHzでCQを出す際はODD(15/45秒 )でCQを出すのが慣例になっています。CQは[Tx even.1st]のチェックを外してODDで出すようにしましょう。
これは、EVENでCQを出すと距離の近いローカル局の受信を妨害しやすいので、その対策です。
(補足2)
[Ans B4]をONにしておくと、CQに対して交信済みの局から応答があった場合も交信が行われます。OFFの場合は交信済み局は無視されます。
ロールコールなどで交信済み局とQSOする場合はONにしておきます。
(おまけ)
[1QSO]をオフ(連続QSO)にして、AutoSeq6(またはAutoSeq7)にしてCQを出すと、自分のCQに対する応答を自動的にピックアップするだけでなく、応答局が無い場合に他のCQ(B4でない局)に応答してくれます。
上手くいけば次々にQSO出来ます。ログの記録が忙しいですが。(^^;
12. IC-7300以外の無線機を使う場合(参考情報)
(1) アイコム機
プリセット機能のある機種はFT8プリセットを使ってください。
最近のアイコム機の設定はほぼ共通なので、プリセット機能が無い場合もFT8プリセットメモリーの内容を参考にして設定してください。
古いアイコム機では過去に設定した情報があるので参考にしてください。
IC-7700でFT8運用開始
IC-7000 FT8通信の設定
また、「FT8 機種名」で検索すれば情報が得られると思います。
(2) 八重洲機
FTDX101MPの設定をお手伝いした事があります。FTDX10もほぼ同じとの事です。
FTDX101MP FT8 通信の設定
(3) ケンウッド機
TS-690の設定をお手伝いしたことがありますが、最近の無線機では無いので参考にならないですね。(^^;
(4) パソコンと無線機の接続
古い無線機ではUSBインターフェースが無いのでパソコンとUSB接続できません。
接続するための変換ケーブルやアダプターが必要になります。
アイコム機では変換ケーブルで接続できる場合が多いと思います。
ICOM USB CI-Vインターフェース ケーブル作成
ICOM機 FT8用AUDIOケーブル作成
八重洲機はSCU-17相当のアダプターを使えば接続できます。
ケンウッド機では、ローカルOMはTS-690用にテクニカルシャックのDIF-3R2Sを使われていました。
FT8用インターフェース アダプターはネットで「FT8インターフェース キット」などで検索すると見つける事ができると思います。
13. JTALertによるFT8運用環境の向上
JTAletrtを使う事でeQSL.cc会員局かどうか分かるので便利です。
以下の記事を参考にしてください。一部内容が古いものもありますが、参考になると思います。(^^;
(1) WSJT-X/JTDX+JTAlertによるFT8運用環境向上(改版2)
JTAlertはWSJT-Xにプラスして使う事で電子QSLを自動的に発行する事ができますが、JTDXではJTDX自身でeQSLを発行できます。
しかし、JTDXで使っても相手局のQRZ.com登録内容を表示してくれるなど、便利な機能が多いです。
なお、JTAlertを使ってeQSLを自動発行する場合、JTDX側のeQSL自動発行は停止してください。
(2) FT8運用環境向上 QRZ.com登録
JTAlertXに相手のQRZ.com情報が表示されるようにするためにQRZ.comに登録しました。登録手順を記載しました。
(3) FT8運用環境向上 LoTW登録
JTAlertでは相手局がLoTWとeQSLのメンバーかどうかを表示してくれますが、DX局はLoTWのみの局も多いのでLoTWにも登録しました。登録手順と運用について記載しました。
14. その他情報
(1) PSKレポーター
JTDXの設定(レポーティング) で [PSK レポーターへの情報送信を有効化] をチェックしておくと、PSKレポーターに送受信局情報が送信されます。
PSK Reporter

自分の情報が世界地図に表示されます。他の局の情報も表示されるので、自分の信号がどこまで届いているかが分かります。
他局の通信ソフトの情報も分かるので、WSJT-XとJTDXのどちらを使っている局が多いかなども分かります。
(補足)
超ローカル局が同じグリッドロケーターのため、PSKレポーターの画面で重なってしまうという問題がありました。
このため、現在はグリッドロケーターを8桁にしています。
JTDX、WSJT-X PSK Reporter表示重なり対策 グリッドロケーターを8桁にしました。
(2) JTDXログ (ユーザーディレクトリ\AppData\Local\JTDX\wsjtx_log.adi)
JTDXでは、QSOのログをwsjtx.log(CSVフォーマット)とwsjtx_log.adi(標準ADIFフォーマット)へ記録します。
ADIFファイルは交信済みの判定に使われますが、これが壊れて読み込みエラーが起こったという方がいるようです。
HAMLOGでADIFファイルを作り直してリネーム、コピーしてみる。ADIF Master による ADIFファイル正規化をやってみる。などの対処方法があります。
なお、HAMLOGのJT-Get's機能ではwsjtx.logを参照して交信終了直後にログ情報の連携を行います。
(3) ALL.TXT (ユーザーディレクトリ\AppData\Local\JTDX\ALL.TXT)
JTDXデコード情報、送信情報が記録されています。
ログに無い相手からQSLカードを受取った時などの調査に使えます。JTDXではALL.TXTは月別に作られyymmALL.TXTになっています。
なお、HAMLOGのJT-Get's機能ではALL.TXTを表示します。
(4) WSJT-XとJTDXのログファイル共有
JTDXはWSJT-Xの派生版なので、WSJT-Xで新しいモード(例えばFT4)が導入され、後追いでJTDXに取り込まれることがあります。また、QRA64やMSK144などの通信モードはWSJT-Xにしかありません。
一方、JTDXはデコード性能が高い、使い勝手(ユーザーインターフェース)が良いなどでJTDXを使われている方も多いです。
私もJTDXをメインで使っていますが、場面に応じてWSJT-Xも使います。
WSJT-XとJTDXを切り替えて使う場合、ログが問題になります。それぞれのソフトが自身のログに記録して、そのログを参照してQSO済みかどうかの表示をしますが、切り替えて使うと片方のソフトのログ情報がもう一方のソフトに記録されないので、既交信局が未交信局と表示されてしまいます。
このため、両方のソフトのログ(ADIFファイル wsjtx_log.adi)をWindowsのハードリンク機能で共有する事で、どちらのソフトからも共通のログを記録参照するようにしています。以下記事を参照してください。
WSJT-X JTDX ファイル共有 改善
なお、FT8関係のログファイルは以下のようになります。私はJTAlertのADIFファイルをHAMLOGのフォルダに置いています。
Turbo HAMLOG HAMLOG\Hamlog.hdb
JTAlert HAMLOG\wsjtx_log.adi
JTDX C:\Users\Toshi\AppData\Local\JTDX\wsjtx_log.adi
WSJT-X JTDXフォルダにあるwsjtx_log.adiのハードリンクファイル
(5) 複数のリグ切換え
WSJT-Xでは複数のリグを一台のPCにつないで [コンフィギュレーション] 機能で切替えて使う事が出来ましたが、JTDXには [コンフィギュレーション] 機能がありません。
JTDXではコマンドプロンプトからJTDXを引数付きで起動する事でリグ別のJTDXを起動する事が出来ます。(WSJT-Xでも可能)
コマンドプロンプトからの起動など、難易度が高いですが以下にJTDX+JTAlert を複数同時起動する記事を書いたので、興味のある方はどうぞ。
JTDX+JTAlert (IC-7300/IC-9700) 同時起動(改版)
(6) FT8 無線局免許申請
2020年4月の省令によりデジタル通信の免許申請が簡素化されて、届出時に「15 備考」に「デジタルモードのため付属装置(PC)を追加する。」と書くだけで良くなりました。(現在の免許状に電波形式 F1D が入っている必要があります。)
FT8関係 1.8/3.5MHz帯がバンド拡張、免許手続き簡素化
(7) FT8通信のQSLカード発行
FT8の紙QSLカードの内容について聞かれたので書いておきます。私のQSLの文面です。

FT8の場合、RSTはdBにしてdB値を書いています。
カードはHAMLOGのQSLカード印刷機能を使って印刷しています。以下に私の印刷用マクロを載せておきます。参考にしてください。
HAMLOG_QSLprint.qsl
あと、私のFT8通信の紙カードQSLの発行作業について「WSJT-X+JTAlertによるFT8運用環境向上(改版)」の最初に書いたので参考にしてください。
(8) JTDXのバージョンアップについて
JTDXのバージョンアップはダウンロードサイト freeforums.net から新しいインストールファイルをダウンロードして実行すれば良いです。
デフォルトのインストールフォルダーはバージョン番号で新しく作られます。

そのままインストールすれば古いバージョンを残して新しいバージョンがインストールされます。
何度もバージョンアップすると古いバージョンのフォルダーが増えるので、不要なバージョンはフォルダーごと削除すると良いです。
スタートメニューフォルダーも新しいバージョンで作成されるので、何度もバージョンアップすると増えていきます。
なお、私は 5. JTDXのインストール に書いたように、古いバージョンは残さず同じフォルダーに上書きインストールしています。
設定情報はログディレクトリのJTDX.iniに記録されているので、JTDXをバージョンアップしても変わりません。
(以上)
長い記事になってしましましたが、最後まで見ていただいた方はありがとうございます。m(__)m
お役に立ったら、拍手をいただけると嬉しいです。(笑)
また、間違いなどに気づかれたかたはコメントや jarl.com宛メールなどで教えていただけるとありがたいです。
コメント
コメント一覧 (5)
JA4JOE
が
しました
>
>改版、お疲れ様でした。
困ったことに、改版するたびに長くなっています。長すぎて見る気がしないと思う人が多そうです。(^^;
>まだJT_Linkerを使っている臆病者ですが、近いうちにシンプル構成にしてみたいと思います。
私もJT_Linkerを使っています。HAMLOGはALL.TXTを参照するので、JTDXの複数起動やWSJT-XとJTDXの両方を使う場合はJT_Linkerを使った方が良いです。
>ちょっとお尋ねしたいのですが、HAMLOGのJT-Get'sは毎回マニュアルで起動する必要があるのでしょうか?
Shiftキーを押しながらJT-Get's画面を表示すると次回からALL.TXT画面が自動起動します。
>それから、IC-9700とIC-7300の2台ともWSJT-Xを使ったりJTDXを使ったりしてますが、何か注意点等がありましたら教えてください。
先に書きましたが、WSJT-XとJTDXの両方を使うならJT_Linkerを使った方が良いです。
記事に追記しておきましょう。こうして、長くなってきます。(笑)
JA4JOE
が
しました
アドバイスをありがとうございました。WSJT-XとJTDXの両方を使う場合はJT_Linkerを使った方が良いとのことですので、今のところは従来通りで使って行きたいと思います。記事を長くさせて申し訳ないです。JT-Get'sの件もありがとうございました。
JA4JOE
が
しました
JTDXとHUMLOGを連携して使っていますが、FT8交信時HUMLOGに書き込むデータがFT8になったり、時としてSSBになってレポートが59,59になる時があります。そんな時は修正でJT_Linkerを見てレポートを修正していますがどういった状況でFT8になったりSSBになったりするんでしょう?
JA4JOE
が
しました
(お願い)質問はメールではなく、コメントでお願いします。