先の記事「JT_Linkerが進化 LoTWへのアップロード機能」でJT_LinkerからeQSL.ccへログをアップロードできる事が出来るようになったという話を書きましたが、この機能に関連してeQSL.ccの仕様を調べてみたので記録しておきます。備忘録です。(^^;

(2021年6月20日 追記)
更に機能強化された JT_Linker Ver.2021.06.18bがリリースされて、以下に書いた仕様に関する機能追加がありました。
JT_Linker LoTWメンバー確認機能が追加された


1. AGメンバーリスト
 新しいJT_Linkerでは、eQSLメンバーかどうかを調べてHAMLOGのQSL欄に「E」の文字を自動入力する事が出来ます。
当初、JTDXやJTAlertで表示されるeQSLメンバーフラグとJT_LinkerのeQSLメンバー判定が食い違っていました。
調べるとJTDXやJTAlertでは、eQSLのAGメンバーリストを使っている事が分かりました。AG Member List
JT_Linker作者のTAKA(JA2GRC)さんに連絡したらAGメンバーリストを使って判定する機能を追加していただけました。
なお、AGメンバーリストは1日に6回更新されるそうです。(参考情報 API For Logger Publishers

JT_LinkerがAGメンバーリストを参照するようになりましたが、まだJTAlertと食い違う場合があります。
eQSLのOutoBox表示でHAMLOGにEで記録されているのに、グレイ表示される方がいます。
eQSL2.png
OutBoxでは「eQSL.ccに登録していないユーザー、または開始/終了日がQSOの日付と一致しないユーザー」をグレイ表示しますが、この方は終了日が31 Dec 2020 00:00になっていました。
どうやら、JTAlertでは日付入りのAGメンバーリストを使って日付のチェックも行っているようです。AG Member List Dated
JT_Linker Ver.2021.06.18bで日付チェックが追加され、最終ログアップロードの期限を設定できるようになりました。

(追記 参考)
LoTWのユーザーリストは以下にあります。
https://lotw.arrl.org/lotw-user-activity.csv

2. 追加アカウント
 eQSLでは移動運用、引っ越しを考慮してAttached Accountを追加できます。
 Attached AccountはeQSLのProfile-->My Other Acountsで追加します。
eQSL1.png
上記は私のAttached Accountの状態ですが、以前、大平山で移動運用しようと思ってJA4JOE/PでQTH Nickname 「OOHIRAYAMA」を作ってありました。JA4JOEとJA4JOE/Pはコールが違うので期間(Start/End)が重なっていても作れますが、同じコールサインの場合は期間が重なったAttached Accountは作れません。
今回、テストのためJA4JOE/PにQTH Nickname「Kuwanoyama」を追加してみました。OOHIRAYAMAとKuwanoyamは期間が重なっていると登録できません。

最初、JT_LinkerにはQTH Nicknameの設定が無いので、移動運用で問題があるのではと思いました。eQSLの資料にもQTH Nicknameを指定したほうが良いような事が書いてあります。(参考資料 EQSL.CC REAL-TIME LOGGING SOFTWARE INTERFACE
そこで、JT_Linker作者のTAKA(JA2GRC)さんに「QTH Nicknameを登録しないと、どの移動先のQSOか分からないのではないか」と言う質問をしたところ、いろいろ調べていただいて、結論としてはQTH Nickname無しでも登録期間で判断して自動的に振り分けられるので問題ない事が分かりました。
私も試してみましたが、確かに期間で振り分けされるので問題ないようです。
このへんの事はTAKAさんのブログに詳しく書いてあります。JT_LinkerにeQSL・その9・QTH nickname
なお、ログの日時が、どのAttached Accountにも該当しない場合はそのログは登録されません。(eQSLの設定で自動的に新しいアカウントを作る機能もあるようです。)

3. eQSLへのコメント入力
 eQSLのInBox表示のSignal Report and Commentsの項目にコメントを入れている方がいます。
私もJTAlertでeQSLを送信する場合にJTAlertのメイン画面で「QSL Message」として「TNX FB QSO!]などと入れておいて、eQSLのCommentsに表示させています。
eQSL3.png
eQSLのCommentsはeQSLのQSLカードのレポートの下に表示されます。
eQSL4.png
人によってはWSJT-XやJTDXのログ確認画面でレポート+コメントを入れている人がいます。前から気になっていたのですが、今回やり方が分かりました。

WSJT-XやJTDXの設定画面のレポーティングにある「dBレポートをコメントに追加する」をチェックします。
JTDXの例ですがWSJT-Xでも同じです。
eQSL5.png
JTAlertのManage SettingsからLoggingの「Log WSJT-X Comments to QSL Message field」をチェックします。(スクロールしないと出てこないので今まで気が付きませんでした。)
eQSL7.png
交信終了後のログ確認画面でコメントにレポートが入っています。ここにコメントを追記してOKでログを書き込みます。
eQSL6.png
JTAlertではJTDX(またはWSJT-X)のコメントがQSL Message(Comments)としてeQSLに送信されます。
スクリーンショット 2021-06-10 153017.png
コメントにレポートを入れずに日本語で「初めてのXX市でした。」とか入れられる方もいますが、日本語は入れない方が良さそうです。(^^;

JTAlertのADIFファイルにはQSLMSGという情報で記録されます。
eQSL8.png

残念ながらJT_LinkerのeQSLアップロード機能ではCommentをQSL Messageとして送信する機能は無いし、QSLMSGがあっても送られないようなので、eQSLのコメントは空白になってしまいます。

(追記)JT_Linker Ver.2021.06.18bでCommentをQSL Messageとして送信するようになりました。

以上、eQSLについて調べた内容でした。