少し前に私のブログの読者からJTDXのデコード設定について問い合わせがありました。
「JTDXを使っていてデコードできない局がある。JTDXのデコード率を上げる設定を教えて欲しい。」といった内容です。

質問に対しては、
・相手のパソコン時計がずれている可能性がある。
・私の設定内容の提示
 私のパソコンはそれほど高性能では無くJTDXを複数起動して使う事が多いので、CPU負荷の少ない設定をしている。
 ギリギリでデコードできる局を呼んでも私の貧弱な設備(50W、ワイヤーアンテナ)では拾ってもらえない。

と言ったような回答をしました。

私のデコード設定のFT8デコードの内容は以下です。
 FT8スレッド:オート
 デコード周期:1
 SWLデコード周期:2(交信ではSWLモードOFFで使っている)
 QSO RX周波数の感度:中間
 デコーダー感度:最小

私のパソコンは以下のようなスペックです。
 プロセッサ Intel(R) Core(TM) i5-8500 CPU @ 3.00GHz   3.00 GHz
 実装 RAM 16.0 GB (15.9 GB 使用可能)
 エディション Windows 11 Home
 バージョン 21H2

とりあえず回答しましたが、FT8デコードの設定に関して再度調べてみました。
以前、JP1LRT 津久浦OMがブログに「JTDX 2.2.159 設定の最適化」という記事を書かれていたので読み直してみました。
ここに、DB6LLさんが作ったThe Optimal decoding settings for JTDX 2.2.159という資料が載っています。
この資料が分かりやすいと思うのでGoogle翻訳したものを作ってみました。(一部、手直ししました。)
JTDX_Decode

DB6LLさんのお勧め設定は以下で私の設定と同じです。CPUがCore i5-4570 @3.20GHz 32GB RAMとの事なので私のCPU(Core i5-8500)に近いですね。
 FT8スレッド:Auto
 デコード周期:1
 SWLデコード周期:2
 QSO RX周波数の感度:medium
 デコーダー感度:minimum

Pass Mark値は Core i5-8500 =12,357、Core i5-4570 =6,932 ですが、私はJTDXを2個起動して使う事が多いので今の設定で良さそうです。
(注)SWLモードはOFFで使います。SWLモードをONにするとCPU負荷が重すぎてLagが+0.4秒を超えます。

JP1LRTさんのCPUはCore i9-9900K @3.6GHz 実働4.7GHz  32GB RAM (Pass Markは19,269)で設定は以下だそうです。
 FT8スレッド:Auto
 デコード周期:2
 SWLデコード周期:3(SWLモードは実際のQSOでは用いない)
 QSO RX周波数の感度:high
 デコーダー感度:use subpass

Core i9 搭載の高性能パソコンなら高いデコード率の設定が出来るんですね。
お値段も高性能ですが。(笑)

なお、デコード設定を変えて試してみる場合は、30局以上が出ている状態でLagが+0.4秒未満になるような設定にすれば良いそうです。
私の設定ではJTDX1個ではLagはマイナスになっていますが、2個起動だとプラスになる事があります。

(8月31日 追記)CLの設定
CL( FT8 candidate list thinning option)はデコード局リストの間引きを行う設定です。
JTDX1
デコード設定でCPU負荷の少ない設定にしてもLagが+0.4秒を超えるようなら、CL値を50%程度に下げる事で改善できます。
弱い局をデコードしなくなりますが、デコードが間に合わずに破綻するよりは良いと思います。
(補足 )CL値を下げるとBand Activity側の超微弱信号のデコードが省略されるようになるので、リソースに余裕が生まれLag値が改善されます。QSOのRx周波数における感度はCL値には影響されずそのままで引き継がれます。(Tnx JG1APX)

(2023年11月 追記)SWLモードはOFFで使ったほうが良い
30局以上のデコード時にLag値が大きくなるという相談を受ける事があります。
Lag値が+2.0秒を超えると次のシーケンスの送信が間に合わなくなります。
詳しく聞くと、[SWLモード] をONで使われている事があるようです。
[SWLモード] ONにするとCPU負荷が急激に高くなるので、Passmark10,000前後のCPUではSWLモードはOFFにして使った方が良いです。
低速なCPUの場合、Lag値を改善するために [フィルター] をONで使う方法もあります。
DXペディション局を呼ぶときなどは、その周波数のみデコード(170Hz帯域)すれば負荷が下がります。
メニューバーの [AutoSeq] から[応答があった場合自動的に周波数フィルタON] をONにしておくと
自動的にフィルターONになり、交信開始後のデコード遅延を減らせます。
73送信または73受信でフィルターは自動的に解除されます。
なお、Houndモード時は複数波を受信しないといけないのでフィルター帯域が580Hzになります。
相手がMSHVの場合、[DxPedison] 設定を[Houndモードを有効] で [hound Tx周波数コントロールを使用] をOFFにするとフィルター帯域が580Hzに広がります。