私はFT8通信用に、パソコン内蔵時計をNTPサーバーに同期するソフト BktTimeSync を使っています。


読者から「BktTimeSyncで時間をずらした時に、元の時間に戻るのが早くDX局を数回をコールしていると途中で戻ってしまう」という相談を受けました。
BktTimeSyncではパソコンのシステム時計を一時的に変更する機能があり、DTがずれている局を呼ぶ際にDTをシフトする事が出来ます。

[Manual Set] による時刻シフト
BktTimeSync9
相手がプラス方向にずれている場合(例 DT=2.3)、DTを-2.3にして[Apply]を押します。これでシステム時計を-2.3秒ずらしてくれます。時刻調整BOXは表示したままにしておきます。
相手がマイナス方向にずれている場合(例 DT=-2.1)、DTを2.1にして[Apply]を押します。
DXペディション局などでインターネット環境が整備されていない場所から出ている局がDTずれしている事があるので、そういう場合 [Manual Set] を使って一時的に時刻をシフトして呼びます。
終ったら時刻調整BOXを [Close] して [SyncNow] で時刻合わせしておきます。

今回、この機能で時刻シフトしている状態が短い時間で元に戻ってしまうということです。
これについては、BktTimeSyncの General Options にある [Sync every] が1分になっていたので、長くすることで元に戻る時間を長くできたそうです。
BktTimeSync10
ちなみに、私は10分にしています。 [Manual Set] をやって10分後に戻るので気になりませんでした。1分は短かすぎですね。

ただし、相談いただいた方は、「 [Sync every] を10分にしたけど、5分で元に戻る」との事です。
私のパソコンで60分にしてやってみましたが、同期は60分毎に行われます。

思い当たるのはWindows自体のNTP時刻同期です。Windowsの時刻同期周期が短いと時刻同期が実行されてしまいます。これを停止すれば良いと思います。
コントロールパネル→時刻と地域→日付と時刻→インターネット時刻→設定の変更
[インターネット時刻サーバーと同期する] のチェックを外すとWindowsのNTP時刻同期が停止されます。
BktTimeSync11
NTP時刻同期の間隔を変更したい場合は、Windowsのレジストリを変更します。(レジストリを触るのはお勧めしません。)
HKEY_LOCAL_MACHINE \ SYSTEM \ CurrentControlSet \ Services \ W32Time \ TimeProviders \ NtpClient の [SpecialPollInterval] を変更します。
BktTimeSync12
私のパソコンでは32768秒=約9時間になっていました。
他にも原因があるかも知れませんが思い当たるのはこれくらいです。

(パソコン時計の精度)
問合せの件は以上なのですが、テストのために [Sync every] をゼロ(無限大)にして一晩おいておいたら、DTが随分ずれていました。
気になったので、GPTレシーバーによる時刻同期にしてパソコン時計の精度を測定してみました。
BktTimeSyncにはGPSによる時刻同期機能もあります。

 [Sync every] を60分にして一晩おいておきました。
BktTimeSync3
履歴から1時間ごとの補正値をExcelに入力して平均値を見てみました。
BktTimeSync8

1時間で0.06秒、1日で1.3秒ずれるんですね。パソコン時計の精度はまあこんなものでしょう。
私のパソコンは普通の精度で、BktTimeSyncの [Sync every] 設定はデフォルトの60分でも大丈夫なようです。
パソコンによっては1時間のずれが大きくて [Sync every] を10分にしないといけないものもあるようなので、10分を推奨しておきます。

(おまけ クロックICの精度)
私のパソコンのマザーボードは ASUSのPRIME H310M-Aです。クロックICが何なのか分かりませんが、例えば EPSON RX-4571SA は周波数精度は月差1分程度となっています。
BktTimeSync13
私のPCは40秒/月なら規格内ですね。当たり外れがあるので、精度の良いものと悪いものがあるのでしょう。