2021年9月の記事「HAMLOGからオンラインログ送信 thw2LogBook を使ってみた」の改版記事です。

thw2LogBook_sはJA2BQX 太田OMが提供されているソフトウェアで、HAMLOGのログからClubLog、eQSL.cc 、HRDLOG、QRZ.com 、LoTWへのログの自動送信が出来ます。
なお、Thw2LogBook_sはオリジナルのthw2LogBookのウィンドウサイズを小さくしたもので、現在はThw2LogBook_sのみがサポートされています。

JT_LinkerはJTDXやWSJT-Xのログデータ(wsjtx_log.adi)を監視して動作しますが、thw2LogBook_sはHAMLOGのログデータ(Hamlog.hdb)を監視して動作します。
このため、thw2LogBook_sではCWやSSBモードのログもオンラインログへ自動送信出来るので、FT8以外のログもオンラインログへ自動送信したい方にはとても便利なログ転送ソフトです。

HAMLOGのJT-Get's機能でJTDXやWSJT-XからログをHAMLOGに取り込んでいる方は、thw2LogBook_sを使ってオンラインログのアップロードをやるという方法も便利だと思います。

1. インストール

JA2BQX さんのthw2LogBook_sのページからソフトをダウンロードします。
Thw2LB_s15
ページの最後にthw2LogBook_s_XXX.zipがあります。現在の バージョンはthw2LogBook_s_105.zip でした。
このファイルをダウンロードして解凍後、thw2LogBook_s.exeを適当なフォルダーに置きます。私はC:¥にthw2LogBook_sフォルダーを作ってコピーしました。
Thw2LB_s2
(注)thw2LogBook_sはthw2LogBook_s.exeのあるフォルダーにiniファイルなどを作るのでCドライブ直下に専用フォルダーを作ったほうが良いです。また、フォルダーのパスに全角が含まれてると問題があるようなのでデスクトップには置かない方が良いです。

(2024年4月20日 追記)thw2LogBook_s をダウンロード出来ない場合、以下を参考にしてください。

thw2LogBook_sはインストール不要で、thw2LogBook_s.exeを実行するだけです。デスクトップにショートカットを置いておくと便利です。
バッチファイルを作って、WSJT-X/JTDX、HAMLOG、thw2LogBook_sを起動するようにすると起動忘れが無くて良いです。

2. 設定

起動時に設定画面が表示されるので、必要な情報を設定します。
私はQRZ.com、HRDLOGへの自動送信は使わないので、ClubLog、eQSL、LoTWの設定を行いました。
Thw2LB_s1
eQSL.ccのQTH NicknameはeQSL.ccのMy Profile で確認して入力してください。
LoTWの設定はLoTWのログアップロード用ソフトウェアのTQSLのパスを設定します。(TQSLはADIFファイルをLoTWへアップロードが出来る状態になっている必要があります。)

(補足)
「Hamlog QSL発行済みマーク」は適当な文字を指定して[転送する]をチェックしておくとHAMLOGのQSL欄2文字目に指定した文字が書き込まれます。FT8通信用に常に#にするような使い方が出来ます。

[保存]で設定が完了してthw2LogBook_sがいったん終了するので、再度起動します。


他にHAMLOGの設定で「QSOデータの共有オープン」をチェックしておきます。
オプション→環境設定→設定2
Thw2LB_s16

3. 使い方

(1) リアルタイム転送モード
HAMLOGに新しいログが追加されるとオンラインログに自動転送されます。

① FT8通信ログの自動送信
JTDXまたはWSJTX、HAMLOG、thw2LogBook_sを起動しておきます。
HAMLOGはJT-Get'sの画面を起動してHAMLOGへの転送を行えるようにしておきます。(参照:WSJT-X/JTDXとHAMLOGの連携

thw2LogBook_sの画面で自動転送するオンラインログにチェックを入れておきます。
それぞれ、C=ClubLog、E=eQSL.cc 、H=HRDLOG、Q=QRZ.com 、L=LoTW です。
以下の設定ではClubLogとeQSLとLoTWに自動送信します。
Thw2LB_s4
実際にQSOしてみました。
JT-Get's機能でHAMLOGにログが転送されてHamlog.hdbに書き込まれると、オンラインログに自動転送されます。
Thw2LB_s5
自動転送が終わると「転送OK」が表示され、各オンラインログの横にOKが表示されます。
Thw2LB_s6
ちゃんとeQSLへ転送されていました。
Thw2LB_s7
LotWも
Thw2LB_s8
ClubLog
Thw2LB_s9

② FT8以外の通信ログの自動送信
144MHz/FMでQSOしてみました。
HAMLOGに記入した直後にオンラインログに転送されます。
Thw2LB_s10

(2) 随時転送モード
リアルタイム転送の他に随時転送が出来ます。
随時転送はthw2LogBook_sの起動を忘れた場合やオンラインログの不調で自動送信出来なかった場合に、後で再送信するような場合に便利です。
随時転送モードではHAMLOGのログをダブルクリックして「データーの表示&修正」を表示させて、「データーの表示&修正」画面からオンラインログに転送します。

[随時転送]をクリックして随時転送モードにします。
Thw2LB_s11
随時転送画面が表示されたらHAMLOG側でアップロードしたいログをダブルクリックして「データーの表示&修正」画面を表示します。
DSTARモードのログをアップロードしてみました。
「データーの表示&修正」ウィンドウの内容が随時転送画面に表示されます。
Thw2LB_s12
[随時転送実行]でオンラインログに転送します。
転送が終わると「転送OK」が表示され、各オンラインログの横にOKが表示されます。
Thw2LB_s13
eQSLへアップロードされました。LoTW、ClubLogも問題ありませんでした。
Thw2LB_s14
[随時転送を中止] でリアルタイム転送モードに戻ります。

(注)現在のthw2LogBook_sはオンラインログへの送信が失敗してもエラーが表示されない事があるようです。オンラインログのメンテナンス中などで登録を失敗した可能性がある場合はネットからオンラインログを確認してください。

以上、thw2LogBook_sの設定と使い方でした。

オンラインログへの自動送信機能はeQSLの場合、JTDXから、JTAlertから、JTLinkerから、今回のthw2LogBook_sからなど多くの手段があるので、どれを使うか悩ましいですね。
私はJT_LinkerがHAMLOGのQSL欄情報の自動記録をしてくれる機能が便利なのでJT_Linkerを使っていますが、同時に使うソフトを少なくしたい方はJTDXで送信してHAMLOGのJT-Get'sを使うのがシンプルで良いと思います。
CWやSSBのオンラインログの自動送信を行いたい方は thw2LogBook_s を使うと良いと思います。