新しくシャックに加わったFT-991AMでFT8通信を出来るようにしたので、設定情報を記録しておきます。
FT-991AはFTDX10やFTDX101の設定と違うところがあって、多少悩みました。

せっかくなので、FT-991Aで新規にFT8を開始する方の役に立つように、一通りの手順(参照先)を載せておきます。

1. USBケーブル

FT-991AM をパソコンに接続するためのUSBケーブルは、以下で紹介したUSBケーブルが残っていたのでフェライトコアを付けて使用しました。


2. 仮想COMドライバー インストール

YAESU機はCP2015を使っていますが、専用のシリアルポート ドライバーが必要です。
仮想COMポートドライバーのページからCOMポートドライバーをダウンロードします。
インストールのやり方は「仮想COMポートドライバー インストールマニュアル」を参照してください。
(今回、アイコムのUSBドライバーだとうまく動かなかったので、YAESUのドライバーを使いました。YAESUのドライバーはアイコム機でも使えます。

CP210x_Universal_Windows_Driver.zipを解凍して、silabser.inf を実行してインストールします。
FT10_7
デバイスマネージャーからCOMポートの割付を確認します。
FT-799A23
COMポートが2つ追加されていますが、Enhanced COM Port の番号をメモしておきます。今回はCOM11でした。Standard COM Portが若い番号になる事もあるので注意してください。

(2024年11月23日 追記)
アイコム、八重洲、KENWOODの複数メーカーの無線機を同じPCに接続して使う場合は、シリコンラボのページから最新の CP210x ユニバーサル Windows ドライバー をダウンロードしてインストールする方が良いかも知れません。


3. パソコンのオーディオ設定

私の環境では (5-USB AUDIO CODEC) が追加されました。
デバイス名をFT-991Aに変更しました。
FT-799A28
このブログの以下の記事を参考にして設定します。
Windows11の場合

Windows10の場合


出力:FT-991A(5-USB AUDIO CODEC)のボリュームは100にしました。
入力:FT991-A(5-USB AUDIO CODEC)のボリュームは80にしました。

4. FT-991Aのメニューモード設定

フロントパネルの [MENU/SETUP] ボタンでメニューモードにして、設定を変更します。
FT-799A21
赤字が変更した項目です。
FT-799A22
DATA MODEの設定で悩みました。PSKではないのでOTHERSにすると、受信帯域がずれてしまい3KHzのバンド内の一部しか受信できませんでした。
調べて、OTHER SHIFT(SSB) を1500Hzシフトしたら上手く受信できるようになりました。確認すると、FTDX10など最近のモデルではDATA SHIFT(SSB)はデフォルトが1500Hzになっています。(^^;

5. JTDXのインストール、設定

(1) JTDXのインストール
新規にJTDXをインストールする場合は、以下を参考にインストールしてください。


私の場合、既にJTDXを使っていて複数のリグを切り替えて使っているので、IC-7000用のJTDXのデータをコピーしてFT-991A 用のJTDXを追加しました。

(2) JTDXの設定
FT991A用JTDXを起動して、JTDXの設定を行います。
・[全般]
コールサインとグリッドロケーターを設定します。
FT-799A26
・[無線機]
リグを「Yaesu FT-991」、CATコントロールを2. 仮想COMドライバー インストールでメモしておいた Enhanced COM Port COM11 にします。
FT-799A27
ボーレートはFT-991Aに設定したCAT RATE に合わせます。PTT方法はCAT制御にしました。
[CATテスト] ボタンを押して緑色になれば、CAT接続が出来ています。

(注1)VFO SPLIT がONになっていると [CAT TEST] でエラーになります。SPLITを解除してください。
Hamlibのバージョンによっては PTTを [CAT] にするとうまく送信にならない場合があるようです。その場合、[RTS] にしてみてください。

・ [オーディオ]
FT-991Aの USB Audio Codec を設定します。
FT-799A29
他の設定はブログ記事の設定と同じ設定です。

6. FT991Aの通信設定

・通信モード
無線機の通信モードはJTDXからのCAT制御で自動的に DATA-USB になります。

・受信フィルター設定
FT8通信では受信帯域を広くします。

WIDTHを3000Hzにします。
IMG_5499
NAR/WIDEをWIDEにします。
IMG_5500
(注2)受信帯域が500HzなどになっているとJTDXのウォーターフォール画面が中央のみ赤くなります。そういう場合、WIDTHとNAR/WIDEの設定を確認してください。

・DT GAIN
DT GAINは50(デフォルト)にします。
IMG_9071
・送受信レベルの調整
送信レベルの調整はFT-991Aのメーター表示をALC表示にして行います。
JTDXの [チューン] ボタンで送信状態にしてPwrスライダーで調整して1/2くらい振れるレベルにします。(送信はウォーターフォールの空いてる周波数で行ってください。)
FT-799A30
ALCがALCゾーン(≒Sメーターの9) の5~7 くらい振れるようにすれば良いです。(IC-7300では1~3くらいにしていますが、FT-991AMでは1~3だとメーターがフラフラするので、5~7にしました。)
IMG_5533
受信レベルはパソコン側の「サウンドの設定」で行います。
JTDXのメイン画面右下のレベルメーターで、80dBくらいになるように入力音量を調整します。
FT-799A31

7. HAMLOG連携

HAMLOGとの連携は以下のブログの記事を見て設定してください。


8. 使い方

FT8運用開始 JTDX+HAMLOGの「11. JTDXで通信する」を参照してください。
FT-799A232

FT8関連ソフトやオンラインログへのリンクは以下にまとめていますので参考にしてください。
 FT8関連ソフト 記事リスト

以上です。