2023年6月の「ADIF Master による ADIFファイル正規化(改版)」の改版記事です。最新のHAMLOGではADIFファイル出力でSUBMODEを出力するようになっているので、内容を見直して改版しておきます。

ADIF(Amateur Data Interchange Format) はアマチュア無線のログデーターを交換するための共通フォーマットです。
eQSL.ccやLoTWへのログアップロードに使う他、WSJT-X、JTDXのログ(wsjtx_log.adi)はADIFで記録されます。
ADIF仕様の最新仕様はVersion 3.1.6でした。


WSJT-XやJTDXを新規インストールした場合などに、HAMLOGからADIFファイルを出力してWSJT-X、JTDXのログとして使えば過去のログを取り込む事が出来ます。
HAMLOGのログデーターにADIF仕様に無いモードなどが記録されているとADIFファイルの読み込みでエラーが起きるので、ADIF Masterで仕様違反のログを除去して使います。

以下、ADIF Masterのインストール、設定とHAMLOGから出力したADIFファイルのフィルタリング処理(ここでは正規化と呼びます。)について記載します。

1. ADIF Masterダウンロード

ADIF Master はADIFファイルの閲覧、編集を行う事が出来るソフトです。この記事ではフィルタリング機能を使いますが、LoTWやeQSLへのログアップロード用に特定の期間や特定のモードを書き出してアップロードするような使い方も出来ます。

ADIF Master をダウンロードします。
ADIFMaster1

最新版はVersion 3.6でした。


2. ADIF Masterインストール、設定

ダウンロードしたADIFMasterSetup.zipを解凍し、Setup.exeを実行してADIF Masterをインストールします。
プログラムのインストール先はデフォルトにしました。
ADIF3.PNG
最初なのでデスクトップにアイコンを作ります。ADIファイルの関連付け(Associate)もチェックしておいます。
ADIFMaster2
インストールしたADIF Masterを起動します。
ADIFMaster3
最初にModesにFST4を追加しておきました。本来FST4はSUBMODEですが、HAMLOGからはMODEとして出力されるのでMode FST4を追加しました。
Settings --> Modes [Add]でFST4を追加します。
ADIFMaster7
HAMLOGのログにSUBMODEがMODEで出力されるモードが無い場合は設定の必要はありません。
SUBMODEについては5. 参考情報を参照してください。

3. HAMLOGからのADIFファイル出力

HAMLOGからADIFファイルを出力する手順です。
HAMLOG画面で、検索→ [複合条件検索と印刷] を選びます。
出力ファイル名は wsjtx_log.adi にします。
[レコード番号] を1からに設定、出力先を [ADIFファイル] を選択、[全角を除く] 、「GRIDSQUARE:」をチェックして、[検索無しボタン] を押します。
ADIFMaster2
ADIFファイル内に漢字が入っていると問題が起きることがあるので [全角を除く] にしています。

HAMLOGのフォルダ内に wsjtx_log.adi が作成されます。
ADIFMaster3

4. ADIFファイルの正規化

HAMLOGで出力したADIFファイル(wsjtx_log.adi)をダブルクリックしてADIF Masterで開きます。
ADIFMaster4
続けてADIFファイルを上書きします。
File -->Save as
ADIFMaster5
エラー無しで上書きできれば完了です。
ADIF仕様に合わないログがあると、エラーログは削除されて上書きされます。エラーログの情報は「ファイル名.adi.log」というファイルに残されます。
試しにMpdesにFST4を追加する前に上書き保存して出来たエラーログ情報です。
ADIFMaster6
新しいADIFファイルにはこの情報は残ってないので必要な情報なら再度、HAMLOGからADIFを出力してADIF Masterで編集してください。
A1AモードなどFT8(デジタル通信)以外で無くても困らないログ情報なら、そのまま使ってください。

以上でHAMLOGからのADIFファイル出力とADIF Masterによる正規化は終了です。
wsjtx_log.adiをWSJT-X、JTDXのログディレクトリに上書きコピーすればHAMLOGのログを引き継げます。
JTAlertのADIFファイルとして使う場合は、HAMLOGから出力した wsjtx_log.adi をJTAlertのデーターフォルダーにコピーして「log.adi」にリネームします。

正規化したADIFファイルは、JTAlert、WSJT-X、JTDXのADIFファイルとして使っても問題は起きないものになります。
LoTWやeQSLにアップロードしてもエラーになりません。

5. 参考情報

(1) FT8(デジタル通信)以外のモード
FT8開始のお手伝いをした方で、CW、AM、SSB、FMなどのモードをA1A、A3E、J3E、F3Eなどのモード表記で記録されている方がいらっしゃいました。
ADIF仕様から外れるモード表記はエラーになるので、HAMLOGにはCW、SSB、FM、DSTARなどで記録してください。
なお、HAMLOGの「文字列の置換」でモード表記を置換する事ができます。
 オプション→データの保守→文字列の置換
ADIFMaster6
(2) SUBMODE
ADIFの仕様ではMODEが同じで個別にSUBMODEで指定するモードがあります。
MODE SUBMODE
 FST4 MFSK FST4
 FT4 MFSK FT4
 Q65 MFSK Q65
 FST4W MFSK FST4W
 D-STAR DIGITALVOICE DSTAR
 C4FM DIGITALVOICE C4FM
 FreeDV DIGITALVOICE FREEDV

これらのMODEは本来、MODE+SUBMODEで指定しないといけないので、HAMLOGのADIF出力ではMODE+SUBMODEに変換して出力されます。
HAMLOGでは以下のSUBMODEに対応しています。
MODE SUBMODE
 FT4 MFSK FT4
 Q65 MFSK Q65
 DSTAR DIGITALVOICE DSTAR
 DV DIGITALVOICE DSTAR
 C4FM DIGITALVOICE C4FM
 FREEDV DIGITALVOICE FREEDV

(3) ADIF Masterで特定モードを出力
ADIF Masterの編集機能を使って特定の通信モードのログのみ出力する手順を書いておきます。
ADIF MasterでADIFファイルを開きます。
[MODE] の上で左クリックして [Sort This Column] を選びます。
ADIFMaster7
JT9のログを出力してみました。
JT9のログを選択して、選択エリアで右クリック→[Save Selected Rows AS ADIF] を行います。
ADIFMaster8
適当な名前を付けて保存します。
ADIFMaster10
JT9のみのログが出力されます。

(おまけ)
非デジタルモードのみのログを抽出する方法の記事を書きました。