FreeDV 2.2.0 のリリースに合わせて改版しました。IC-7300でFreeDV開始 (改版3)の改版記事です。
画面のボタンなどが変わったので、キャプチャ画像を差替えて内容を見直しました。
(ここから本文)
(事前準備)
FT8をやられている方はUSBドライバーをインストール済みだと思いますが、USBドライバーがインストールされていない場合は先にインストールしてください。
参考:IC-7300 IC-7100/IC-7200/IC-7300/IC-7410/IC-7600/IC-7610/IC-7850/IC-7851/IC-9100/IC-9700 USBドライバー ダウンロード
IC-7300MK2 IC-705/IC-905/IC-905XG/ID-52/ID-50/IC-R15/ID-52PLUS/IC-7760/IC-7300MK2/IC-7300MK2M/IC-7300MK2S USBドライバー ダウンロード
USBドライバーをインストールすると、Windowsのデバイスマネージャーの「ポート(COMとLPT)」に無線機のCOMポートが表示されるようになります。 私の環境ではIC-7300MのUSBシリアルポートがCOM4になりました。

COMポート番号はFreeDVの設定で使うのでメモしておいてください。
最初にFreeDVをインストールします。
FreeDVはJH0PCFさんの「FreeDV運用ガイドの現在のバージョンについて」のリンクからダウンロードします。
このページの下の方にダウンロードのリンクがあるので、リンクからファイルをダウンロードします。

ダウンロードした FreeDV-2.2.x-windows-x86_64.exe を実行してFreeDV-2.2.xをインストールします。
インストール先はデフォルトのフォルダーにしました。

インストール済みのVisual C++ 再頒布可能パッケージが古い場合、最新のバージョンがインストールされます。

続いて [OK] で進みます。

コマンドプロンプトが開いてFreeDVのライブラリのダウンロードが始まります。

(注)ネットからライブラリをダウンロードするので、インストールが終了してコマンドプロンプトが閉じるまで1分以上かかる事があります。最大5分くらいまで待ってください。(環境によっては10分かかったという方もいるようです。)
(補足)RADEモードで起動するとFreeDVが終了する問題
途中でコマンドプロンプトを閉じたせいかRADEのランタイムライブラリが壊れて、RADEモードで起動するとFreeDVが終了するという問題が起きるようになった事がありました。
デスクトップ画面にショートカットが作成されないので、Windowsのスタートメニューから実行するか、Program Files のインストール先の bin にある freedv.exe を実行します。デスクトップにショートカットを作っておくと良いです。 参考:デスクトップショートカットの作り方

起動直後のFreeDVメイン画面です。(最初の起動でEasy Setupの画面も表示されます。)

IC-7300の設定を行います。
IC-7300の場合はFreeDV用のプリセットを作ると便利です。
IC-7300MK2も同じ設定で大丈夫です。IC-7300MK2では当面、CI-VアドレスをB6Hから94Hに変更して使ってください。
プリセットの設定についてはIC-7300の最新マニュアルを参照してください。

パソコンとIC-7300の接続はFT8と同じUSBケーブルです。IC-7300側の設定はFT8の場合とほとんど同じですが、FT8プリセットから一部変更しました。FT8と切り替えて使えるようにFreeDV用プリセットを作りました。プリセット3に設定しました。

設定内容です。「FT8」プリセットと違うところを黄色にしてあります。

RADEモードでは送信オーディオ帯域幅を500~2500Hzにします。
(2026年3月7日 変更)7MHzバンドでの運用が多いのでモードの初期値をLSB-Dに変更しました。(バンドを切換えればLSB/USBは自動的に切り替わります。)
(補足)送信オーディオフィルター
無線機に入力する送信オーディオ信号の帯域が広いと送信信号の帯域が広がる恐れがあるので、帯域を2.5kHz以下にするためにパソコン側にオーディオフィルターを入れる方法もあります。
特に10MHzバンドでは占有周波数帯幅(OBW)を2kHz以下にする必要があるのでパソコン側のオーディオフィルターが必要です。
(おまけ)
FT-991Aの設定について記事を書きました。
最初にメニューバーの [Tools] から設定を行います。(最初の起動でEasy Setupの画面が表示されます。)
(1) Easy Setup
Tools→Easy Setup

Step1:Select Sound Device
Radio Device: 無線機のUSB CODECを指定します。
(注)パソコンに複数の無線機を接続していてUSB Audio CODECが複数ある場合は、目的のUSB Audio CODECを指定できない事があるようです。その場合は [Advanced] から設定してください。
Decoded audio plays back through: パソコンのスピーカーを指定します。ヘッドセットを指定しました。待受け受信など受信音をスピーカーから流したい場合は、スピーカーを指定してください。
Transmitted audio records through: パソコンのマイクを指定します。ヘッドセットのマイクを指定しました。
Step2:Setup Radio Control [Hamlib CAT Control] を選びます。
Rig Model: 接続する無線機を選びます。当面、IC-7300MK2もIC-7300にしてください。
Serial Device (or hostname:port): 無線機のコムポート番号を指定します。
Radio Address: ICOM機の場合、CI-Vアドレスを設定します。IC7300=94
(00にすると旨く行かないという情報があるので、ICOM機の場合は調べて設定してください。)
Serial Rate: CATの通信速度を設定します。
Grid Square/Locator: 自局グリッドロケーターを設定します。
グリッドロケーターは地図からグリッドロケーター計算で調べて入力します。
Easy Setup で必要な項目は設定されているので、以降の設定はしなくても通信は可能です。
とりあえず通信してみたい方は、次の「5. パソコンのオーディオレベル設定」に進んでください。
(2) Options
運用周波数などの設定を行います。
参考に私の設定を掲載しておきます。初期設定から変更した箇所は赤文字にしておきます。
Tools→Options
[Reporting]

(Reporting)
[Enable Reporting] チェックして、自局コールサインとグリッドを設定します。
[Report to PSK Reporter] PSK Reporterにレポートを送出します。
[Report to FreeDV Reporter] FreeDV Reporterにレポートを送ります。FreeDVレポーターを使うためにFreeDV Reporterにレポートを送信する必要があります。
[Enable QSO Loging] KLogなどのログソフトと連携する場合は、チェックを入れてIPアドレスとポート番号を設定してください。
(FreeDV Reporter)
[Hostname] FreeDVレポーターのURLです。
[Distances in km] FreeDVレポーターの距離表示をkmにします。
[Show cardinal directions] 方位がENE(西北西)のような表示になります。
[Force RX Only reporting] 自局のStatusが Rx Only 表示になります。
(Callsign List)
[Use UTC Time] チェックするとLast Txなどの時刻がUTCになります。
[Rig Control]

(PTT Options)
[Enable Space key for PTT] チェックしてあると [Space] キーによる送信開始/終了が出来ます。
[TX/RX Delay (milliseconds)] 音声の頭切れを防ぐために100msにしています。
(Frequency/Mode Control Options)
無線機の周波数とモードの自動切換えに関する設定です。[Enable frequency and mode changes]にしておきます。
[Use USB/LSB instead of DIGU/DIGL] チェックしません。(Dataモードの無い無線機の場合にUSB/LSBにします。)
[Frequency entry in kHz] 周波数がkHz入力になります。
(Predefined Frequency)
良く使う運用周波数を追加しておくと便利です。
[Display]

ウォーターフォールとFreeDVレポーターの表示色を設定できます。
[Audio]

ボイスキーヤー(Voice Keyer)と受信音声録音用に、C:直下に「FreeDV」フォルダーを作って指定しておきました。
[Rx Pause:][Repeats:] ボイスキーヤーの受信時間と回数を設定します。(後述)
[Modem]

[Enable Legacy Modes] チェックするとメイン画面に 700D, 700E, 1600 モードのモデムを表示するようになります。通常はチェック無しにします。
[Simulation]

[Debugging]

Eazy Setupで上手くいかない場合は、以下の個別の設定を行ってみてください。
(3) Audio Config
Tools→Audio Config
オーディオ信号の入出力を設定します。
[Receive]

(Input To Computer From Radio)
無線機の受信オーディオ出力を選択します。
(Output From Computer To Speaker/Headphones)
受信音声のパソコン再生デバイスを設定します。例ではヘッドセットを指定しています。
[Transmit]

(Input From Microphone To Computer)
音声を入力するパソコン入力デバイス(マイク)を指定します。例ではヘッドセットのマイクを指定しています。
(Output From Computer To Radio)
無線機の送信オーディオ入力を指定します。
(4) CAT and PTT Config
Tools→CAT and PTT Config

(Hamlib Settings)
[Enable CAT control via Hamlib] IC-7300ではHamlibを使います。
[Rig Model] 接続する無線機を選択します。
[Serial Device (or hostname:port)] 無線機のコムポート番号を指定します。
[Radio Address] ICOM機の場合、CI-Vアドレスを設定します。IC7300=94
(Serial Port Settings)
古い無線機の場合などでHamlibを使わないで、制御信号でPTT制御のみを行う場合に設定します。
(PTT In)
フットスイッチなどの外部スイッチでPTT制御を行う場合に設定します。(後述)
(OmniRig Settings)
CAT制御にOmniRigを使う場合の設定です。
オーディオレベル設定は私の環境では以下の値にしています。リグ側の設定はプリセットに設定した値です。ほとんど、FT8の設定と同じです。
受信
送信
マイクのボリューム(パソコン側入力)は「Frm Mic」の波形が平均で±0.4くらいになるよう [Mic/Spkr level] スライダーで調整します。
リグ側出力はFreeDVを送信状態にしてALCが大きく振れないレベルに [Tx Attenuation] スライダーで調整します。
パソコンのサウンド設定に関しては別記事に詳細を書いていますので、そちらも参考にしてください。
(1) FreeDVレポーター
FreeDVレポーターを表示します。
Tools→FreeDV Reporter

(2) 受信周波数をメイン画面右下の「Rport Freq.」に入力、またはリストから選択します。
[Start Modem] で無線機の周波数が入力した周波数に変わり、通信モードもLSBーDまたはUSBーDに自動的に変わります。(通信モードはバンドに応じてLSB/USBが自動的に設定されます。)
(注)FreeDV起動後、最初の [Start Modem] は受信開始まで10秒くらいかかります。

受信している周波数で送信している局があれば、デコードされて音声が聞えます。
音量は [Mic/Spkr Level] スライダーで調整してください。
・[Start Modem] をクリックすると受信が始まり、ボタンが [Stop Modem] に変わります。
無線機の周波数は「Radio Freq.」に設定した周波数に変わります。
グラフ画面にはウォーターホールが表示されます。
・受信周波数はFreeDVレポーターで対象局の行をダブルクリックして、その周波数に変更する事が出来ます。
「Radio Freq」に入力してリターンで変える事も出来ます。登録済みの周波数を選んで変える事も出来ます。
・グラフ表示はグラフ下のタブで選択できます。通常は [Waterfall] を表示しておきます。
[Waterfall] 受信信号(無線機のオーディオ出力)のウォーターフォール波形を表示します。
[Spectrum] 相手の音声スペクトラムを表示します。
[Frm Radio] 無線機のオーディオ出力波形を表示します。
[Frm Decorder] 受信音声の波形を表示します。
[Record] 受信音声を録音出来ます。
[Mic/Spkr Level] 受信中は受信音量を調整できます。
[Switch to Analog] 無線機の受信音がデコードされずに聞こえます。
[受信コールサインリスト]
グラフの下のコールサインBOXに受信局のコールサインが表示されます。∨で受信局のリストを表示できます。[Clear] でリストをクリアできます。

(補足)待受け受信
私はヘッドセットを使っていますが、待受け受信や他局の会話をモニターする際はスピーカーをヘッドセットからパソコンのスピーカーに切り替えています。残念ながら、[Start Modem] 状態では再生デバイスの設定を変更できないので、いったん [Stop Modem] して変更しています。
(補足)Request QSY
FreeDVレポーター画面で交信したい局を(クリックして)選択状態(薄紺色)にして、[Request QSY] ボタンを押すとQSYリクエストを送る事ができます。先にReprot Freq. をQSYしたい空き周波数にしてリクエストします。
自分に送ってみました。

[Change Frequency] で相手と同じ周波数に変更して交信できます。
(3) 送信
[PTT] をクリックすると送信が始まります。

・[PTT] をクリックすると送信が始まり、グラフ表示は[Frm Mic]を表示し自分のマイクレベルが分かります。
・ [Mic/Spkr level] [Frm Mic]の波形が平均で±0.4くらいになるように [Mic/Spkr level] スライダーで調整します。
・[Spaceキー] FreeDVまたはFreeDVレポーターのウィンドがアクティブな状態でキーボードのSpaceキーを押すと送信/受信を切り替える事が出来ます。交信中にマウスを使いたくない場合はSpaceキーを使うと良いです。(昔、Spaceキーを押して連続送信してしまった事故がありました。(^^;)
・[TX Attenuation] 送信電力を調整します。送信状態で無線機のALCが大きく振れないレベルに調整してください。
・送信するとFreeDVレポーターの自局のコールサインが赤く表示されます。
[Level] 送信時の音声レベルを表示します。大きい音が入ると「Clip」が表示されるのでClipが表示されない程度の声で話してください。レベルが大きすぎる場合は、[Mic/Spkr level] スライダーで調整してください。
最下行 [Clear] の横に受信した相手のコールサインが表⽰されます。横のVをクリックすると過去の受信コールサインが受信時刻の降順で表⽰されます。
・グラフ表示は送信中は [Frm Mic] を表示します。
[Loggin] KLogなどWSJT-X ネットワークプロトコルをサポートするロガーにログを記録出来ます。(後述)
[Switch to Analog] 送信音声がエンコードされずに送信されます。
[Start Voice Keyer] ボイスキーヤーとして、あらかじめ録音しておいた音声ファイルが送信されます。(後述)
(補足)HAMLOGへのログ記録
FreeDVモードはADIF仕様では Mode=DIGITALVOICE/Submode=FREEDV です。このため、HAMLOGへの記録は「FREEDV]としてください。
実際の交信はFreeDV Reporterを見て、しばらく交信を聞いて適当なタイミングで呼べば良いと思います。誰も出られていなければモニターしている局がいる周波数でCQを出してみると良いです。
FreeDV Reporterがあるので、以前より相手を探すのがとても楽になりました。
FreeDV Reporterの [Request QSY] ボタンで他局の交信をモニターしている局にQSYリクエストを送って交信するのも良いかも知れません。
(FreeDV ロールコール)毎日夕方の4時頃からJA1MEI 茨田さんが7.17MHz付近でロールコールを実施されています。FreeDVレポーターを見て順に呼ばれますので、参加してみてください。
(1) マイク イコライザー
私はフィルターのイコライザーはMaicrophone/Speaker ともにOFFでフラットにしていますが、好みで音質を調整する事が出来ます。
以前、私のヘッドセットのマイクの場合、低域を抑えたほうが良いというレポートをいただいたので、Bassのゲインを絞ってみました。全体のマイク音量が下がるのでVolのGainを上げてみました。
ツール→フィルター
しかし... 現役時代の会社の先輩とFreeDVでラグチューしたら、声が変だと言われました。生の声を知ってる方には違和感があるようです。(笑)
やはり、フィルターはフラットにしたほうが良いようです。
5年前にFreeDVをやった時もダイナミックマイクが良いとか、低域を切った方が良いとか色々言われていましたが、RADEモードは広帯域のボコーダーなのでフラットにするのがラグチュー向きかも知れません。
(2) ボイスキーヤー
ボイスキーヤーとして、あらかじめ録音しておいた音声ファイルを送信する事が出来ます。
FreeDVをStartして、[Start Voice Keyer] ボタンを右クリックして、「Record new voice KeyerFile」を選び、適当なファイル名を指定して[保存]すると録音が開始されます。CQ メッセージなどを吹き込んで[Start Voice Keyer] ボタンをクリックして録音を停止します。

録音後、音声ファイルが開いた状態になると[Start Voice Keyer] ボタンが[Starat Voice Keyer 音声ファイル名] になります。
複数の音声ファイルを作っておいて、「Use another voice keyer file」で選んで使う事が出来ます。
[Monitor transmitted audio] で送出音声をモニターできます。[Adjust Monitor Volume] でモニター音量を調整できます。
CQを出したいときに [Start Voice Keyer] ボタンを押すと、送信状態になり録音したCQメッセージが送信されます。メッセ―ジ送信後、受信状態になり10秒おいてメッセージ送信を5回繰り返します。再度 [Start Voice Keyer] ボタンを押せば停止します。 (Pause時間と繰り返し回数はOption設定のAudioで変更出来ます。)

(3) Rx Only表示
FreeDV Reporterを見ているとStatusに「Rx Only」と表示されている局がいます。

テスト中などで呼出を受けたくない場合などに使います。Rx Only表示中は送信操作が出来なくなります。
(4) グラフ画面の分割表示
(5) FreeDVユーザーマニュアル
Helpからユーザーマニュアルを参照できます。目を通しておくと良いです。
Help→User Manual

(8) PTTフットスイッチ
(不具合情報)FreeDV 2.2.0ではSTART後に外部PTTスイッチが利かず、一度マウスで[PTT]か[SPACE]キーで送信にすると1秒くらいで送信が終了します。その後、外部PTTスイッチが利くようになります。START後に一度送信しておく事で回避できます。(2月8日 追記)FreeDV 2.2.1 で改善されました。
(9) 複数リグ切換え
レジストリではなく別に設定ファイルを作って複数リグを切換えて起動できます。
(10) FreeDVのアンインストール
(11) RADE V1 モードに関して
RADE V1 モードでの運用に関する情報です。
・送信帯域について
文中の (補足)送信オーディオフィルター で書いていますが、RADEモードで10MHzバンドで運用するために、占有周波数帯幅(OBW)を2KHz以下にする必要があります。10MHzバンドでの運用はイコライザーAPOを使うなどの対策が必要です。
・周波数ズレ
RADEモードでは周波数ズレを ±50Hz以下にする必要があります。このため、VHFバンドでは周波数ズレが大きくて通信が厳しいかも知れません。
・送信電力
RADEモードのピーク対平均電力比(PAPR)は約0.8です。FT8(ほぼ1)よりは低いですが、ファイナルの負荷を考慮して最大電力の半分くらいで運用したほうが良いかも知れません。
(12) FreeDV 記事リスト
このブログのFreeDVの記事リストを作ってあります。参考にしてください。
FreeDV 記事リスト
(自分用メモ)
RADEモードが動かなくなった件の調査で、レジストリとPhysonのランタイムライブラリのフォルダーの情報を調べたのでメモしておきます。
・レジストリ
FreeDVでは設定情報をレジストリのHKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\freedvに保持しています。

・RADEのPhysonランタイムライブラリ
FreeDV 2.1.0 から Pythonのランタイムライブラリは C:\Program Files\FreeDV 2.x.x\bin のプログラムフォルダーにインストールされるようです。
内容を見直したら追記したい内容が多くて、またまた長くなってしまいました。見直す度に肥大化してます。(^^;
画面のボタンなどが変わったので、キャプチャ画像を差替えて内容を見直しました。
(ここから本文)
FreeDVはRADEモードがリリースされて音声品質が以前より各段に良くなりました。携帯電話並みの音声品質で、ノイズが無くてSSBの音声より聞き取りやすいです。
FreeDVをやってるかたはまだ少ないですが、HF帯でデジタル音声で交信するのは技術的にもとても面白いので是非一度やってみてください。
本記事は無線機にIC-7300を使う例で書いていますが、他の無線機でも参考になると思います。
IC-7300MK2についても記載しておきます。
本記事は無線機にIC-7300を使う例で書いていますが、他の無線機でも参考になると思います。
IC-7300MK2についても記載しておきます。
1. 必要機材
FreeDVで通信するための機器構成です。
私はオンラインミーティング用のヘッドセットを使っています。安物です。(笑)
参考:ヘッドセット買換え
(事前準備)
FT8をやられている方はUSBドライバーをインストール済みだと思いますが、USBドライバーがインストールされていない場合は先にインストールしてください。
参考:IC-7300 IC-7100/IC-7200/IC-7300/IC-7410/IC-7600/IC-7610/IC-7850/IC-7851/IC-9100/IC-9700 USBドライバー ダウンロード
IC-7300MK2 IC-705/IC-905/IC-905XG/ID-52/ID-50/IC-R15/ID-52PLUS/IC-7760/IC-7300MK2/IC-7300MK2M/IC-7300MK2S USBドライバー ダウンロード
USBドライバーをインストールすると、Windowsのデバイスマネージャーの「ポート(COMとLPT)」に無線機のCOMポートが表示されるようになります。 私の環境ではIC-7300MのUSBシリアルポートがCOM4になりました。

COMポート番号はFreeDVの設定で使うのでメモしておいてください。
2. FreeDVインストール
最初にFreeDVをインストールします。FreeDVはJH0PCFさんの「FreeDV運用ガイドの現在のバージョンについて」のリンクからダウンロードします。
このページの下の方にダウンロードのリンクがあるので、リンクからファイルをダウンロードします。

ダウンロードした FreeDV-2.2.x-windows-x86_64.exe を実行してFreeDV-2.2.xをインストールします。
インストール先はデフォルトのフォルダーにしました。

インストール済みのVisual C++ 再頒布可能パッケージが古い場合、最新のバージョンがインストールされます。

続いて [OK] で進みます。

コマンドプロンプトが開いてFreeDVのライブラリのダウンロードが始まります。

(注)ネットからライブラリをダウンロードするので、インストールが終了してコマンドプロンプトが閉じるまで1分以上かかる事があります。最大5分くらいまで待ってください。(環境によっては10分かかったという方もいるようです。)
(補足)RADEモードで起動するとFreeDVが終了する問題
途中でコマンドプロンプトを閉じたせいかRADEのランタイムライブラリが壊れて、RADEモードで起動するとFreeDVが終了するという問題が起きるようになった事がありました。
デスクトップ画面にショートカットが作成されないので、Windowsのスタートメニューから実行するか、Program Files のインストール先の bin にある freedv.exe を実行します。デスクトップにショートカットを作っておくと良いです。 参考:デスクトップショートカットの作り方

起動直後のFreeDVメイン画面です。(最初の起動でEasy Setupの画面も表示されます。)

3. 無線機側の設定
IC-7300の設定を行います。IC-7300の場合はFreeDV用のプリセットを作ると便利です。
IC-7300MK2も同じ設定で大丈夫です。IC-7300MK2では当面、CI-VアドレスをB6Hから94Hに変更して使ってください。
プリセットの設定についてはIC-7300の最新マニュアルを参照してください。

パソコンとIC-7300の接続はFT8と同じUSBケーブルです。IC-7300側の設定はFT8の場合とほとんど同じですが、FT8プリセットから一部変更しました。FT8と切り替えて使えるようにFreeDV用プリセットを作りました。プリセット3に設定しました。

設定内容です。「FT8」プリセットと違うところを黄色にしてあります。

RADEモードでは送信オーディオ帯域幅を500~2500Hzにします。
(2026年3月7日 変更)7MHzバンドでの運用が多いのでモードの初期値をLSB-Dに変更しました。(バンドを切換えればLSB/USBは自動的に切り替わります。)
(補足)送信オーディオフィルター
無線機に入力する送信オーディオ信号の帯域が広いと送信信号の帯域が広がる恐れがあるので、帯域を2.5kHz以下にするためにパソコン側にオーディオフィルターを入れる方法もあります。
特に10MHzバンドでは占有周波数帯幅(OBW)を2kHz以下にする必要があるのでパソコン側のオーディオフィルターが必要です。
(おまけ)
FT-991Aの設定について記事を書きました。
4. FreeDVの設定
最初にメニューバーの [Tools] から設定を行います。(最初の起動でEasy Setupの画面が表示されます。)(1) Easy Setup
Tools→Easy Setup

Step1:Select Sound Device
Radio Device: 無線機のUSB CODECを指定します。
(注)パソコンに複数の無線機を接続していてUSB Audio CODECが複数ある場合は、目的のUSB Audio CODECを指定できない事があるようです。その場合は [Advanced] から設定してください。
Decoded audio plays back through: パソコンのスピーカーを指定します。ヘッドセットを指定しました。待受け受信など受信音をスピーカーから流したい場合は、スピーカーを指定してください。
Transmitted audio records through: パソコンのマイクを指定します。ヘッドセットのマイクを指定しました。
Step2:Setup Radio Control [Hamlib CAT Control] を選びます。
Rig Model: 接続する無線機を選びます。当面、IC-7300MK2もIC-7300にしてください。
Serial Device (or hostname:port): 無線機のコムポート番号を指定します。
Radio Address: ICOM機の場合、CI-Vアドレスを設定します。IC7300=94
(00にすると旨く行かないという情報があるので、ICOM機の場合は調べて設定してください。)
Serial Rate: CATの通信速度を設定します。
PTT uses: PTT制御はCATにしました。
[Test] ボタンで無線機が送信状態になればCAT制御はうまくいっています。
(信号が送信されるので、送信電力を最低にするかダミーロードを使ってTestしてください。)
Step 3: Setup Reporting [Enable Reporting] をチェックします。
Callsign: 自局コールサインを設定します。Grid Square/Locator: 自局グリッドロケーターを設定します。
グリッドロケーターは地図からグリッドロケーター計算で調べて入力します。
Easy Setup で必要な項目は設定されているので、以降の設定はしなくても通信は可能です。
とりあえず通信してみたい方は、次の「5. パソコンのオーディオレベル設定」に進んでください。
(2) Options
運用周波数などの設定を行います。
参考に私の設定を掲載しておきます。初期設定から変更した箇所は赤文字にしておきます。
Tools→Options
[Reporting]

(Reporting)
[Enable Reporting] チェックして、自局コールサインとグリッドを設定します。
[Report to PSK Reporter] PSK Reporterにレポートを送出します。
[Report to FreeDV Reporter] FreeDV Reporterにレポートを送ります。FreeDVレポーターを使うためにFreeDV Reporterにレポートを送信する必要があります。
[Enable QSO Loging] KLogなどのログソフトと連携する場合は、チェックを入れてIPアドレスとポート番号を設定してください。
(FreeDV Reporter)
[Hostname] FreeDVレポーターのURLです。
[Distances in km] FreeDVレポーターの距離表示をkmにします。
[Show cardinal directions] 方位がENE(西北西)のような表示になります。
[Force RX Only reporting] 自局のStatusが Rx Only 表示になります。
(Callsign List)
[Use UTC Time] チェックするとLast Txなどの時刻がUTCになります。
[Rig Control]

(PTT Options)
[Enable Space key for PTT] チェックしてあると [Space] キーによる送信開始/終了が出来ます。
[TX/RX Delay (milliseconds)] 音声の頭切れを防ぐために100msにしています。
(Frequency/Mode Control Options)
無線機の周波数とモードの自動切換えに関する設定です。[Enable frequency and mode changes]にしておきます。
[Use USB/LSB instead of DIGU/DIGL] チェックしません。(Dataモードの無い無線機の場合にUSB/LSBにします。)
[Frequency entry in kHz] 周波数がkHz入力になります。
(Predefined Frequency)
良く使う運用周波数を追加しておくと便利です。
[Display]

ウォーターフォールとFreeDVレポーターの表示色を設定できます。
[Audio]

ボイスキーヤー(Voice Keyer)と受信音声録音用に、C:直下に「FreeDV」フォルダーを作って指定しておきました。
[Rx Pause:][Repeats:] ボイスキーヤーの受信時間と回数を設定します。(後述)
[Modem]

[Enable Legacy Modes] チェックするとメイン画面に 700D, 700E, 1600 モードのモデムを表示するようになります。通常はチェック無しにします。
[Simulation]

[Debugging]

[Enable Experimental Features] チェックしておくとグラフ表示の画面分割を記憶してくれます。(後述)
Eazy Setupで上手くいかない場合は、以下の個別の設定を行ってみてください。
(3) Audio Config
Tools→Audio Config
オーディオ信号の入出力を設定します。
[Receive]

(Input To Computer From Radio)
無線機の受信オーディオ出力を選択します。
(Output From Computer To Speaker/Headphones)
受信音声のパソコン再生デバイスを設定します。例ではヘッドセットを指定しています。
[Transmit]

(Input From Microphone To Computer)
音声を入力するパソコン入力デバイス(マイク)を指定します。例ではヘッドセットのマイクを指定しています。
(Output From Computer To Radio)
無線機の送信オーディオ入力を指定します。
(4) CAT and PTT Config
Tools→CAT and PTT Config

(Hamlib Settings)
[Enable CAT control via Hamlib] IC-7300ではHamlibを使います。
[Rig Model] 接続する無線機を選択します。
[Serial Device (or hostname:port)] 無線機のコムポート番号を指定します。
[Radio Address] ICOM機の場合、CI-Vアドレスを設定します。IC7300=94
[Serial Rate] CATの通信速度を設定します。
[PTT uses] PTT制御はCATにしました。
[PTT Serial Device] PTT制御をRTSなどにした場合は制御信号がつながったコムポートを指定します。
[PTT Serial Device] PTT制御をRTSなどにした場合は制御信号がつながったコムポートを指定します。
(Serial Port Settings)
古い無線機の場合などでHamlibを使わないで、制御信号でPTT制御のみを行う場合に設定します。
(PTT In)
フットスイッチなどの外部スイッチでPTT制御を行う場合に設定します。(後述)
(OmniRig Settings)
CAT制御にOmniRigを使う場合の設定です。
5. パソコンのオーディオレベル設定
オーディオレベル設定は私の環境では以下の値にしています。リグ側の設定はプリセットに設定した値です。ほとんど、FT8の設定と同じです。受信
パソコン再生デバイス(スピーカー) 適宜調整
受信オーディオ(無線機から) 50%
無線機AF出力 (IC-7300 ACC/USB AF出力レベル) 50%
送信
パソコン入力デバイス(マイク) 80%(Frm Micの波形が平均で±0.4)
送信オーディオ(無線機へ) 50%
無線機変調入力 (IC-7300 USB変調入力レベル) 50%
マイクのボリューム(パソコン側入力)は「Frm Mic」の波形が平均で±0.4くらいになるよう [Mic/Spkr level] スライダーで調整します。
リグ側出力はFreeDVを送信状態にしてALCが大きく振れないレベルに [Tx Attenuation] スライダーで調整します。
パソコンのサウンド設定に関しては別記事に詳細を書いていますので、そちらも参考にしてください。
6. FreeDVで交信する
(1) FreeDVレポーターFreeDVレポーターを表示します。
Tools→FreeDV Reporter

現在FreeDVをモニターしている局が表示されて、送信中の局が赤く表示されます。送信中の局を受信できている局は青く表示されて、受信SNRが表示されます。
自局が送信中に他局のSNRを見て受信出来ているかを判断する事が出来ます。
(表示色)初期設定では以下になっています。
赤 送信中
青 送信中の局を受信中
ピンク 受信開始、メッセージ送信など変化があった。数秒間表示
薄紺 クリックして選択した局
以下、FreeDVモニターの操作について簡単に書いておきます。
・上部メニューバー
[Show] 列の表示をON/OFF出来ます。不要な列を非表示にして全体の横幅を狭く出来ます。不要な列を非表示にしてMsgの幅を広くしておくと良いです。
[Filter] [Idle more than...] からIdle Filterの時間を設定出来ます。設定時間より長く変化がない(送信、受信開始、周波数変更、メッセージ送信していない)局が非表示になります。
・列の操作
Callsign、Locaterなどの列タイトルをクリックするとその列の文字でソート出来ます。
行をクリックすると選択状態(薄紺色)になります。 [Request QSY]を行う局を選択する際などに、先に選択状態にします。
Call列のコールサイン上で右クリックすると、QRZ.com/HamQTH/Hamcallでその局を検索できます。
Msg列のメッセージ上で右クリックすると、メッセージをコピーできます。相手局のメッセージをログのRemraksに書いておくなどに使えます。
・下部ボタンなど
[Close] FreeDVレポーターを終了します。
[Requst QSY] 受信状態で [Request QSY] ボタンで選択局にQSYリクエストを送る事ができます。 (後述)
[Website] ブラウザでFreeDVレポーターを開きます。
[Band] 表示局数が多すぎる場合、[Band] ボタンでモニターするバンドを指定できます。
[Track] チェックしてbandまたはfreqを選びます。自分が受信しているバンド/周波数のみが表示されます。
[idle] Idle Filterの状態を表示します。
[Message] 入力がリストの [Msg] に表示されるので適当なワードを入力しておきます。
[Send] でMessageが送信されます。[Send] の右クリックでMessageを保存できます。保存したMessageはMessage Boxの∨で選択できます。
[Clear] でMessageがクリアされます。[Clear] の右クリックで保存したMessageを削除できます。
Messageは日本語も入力可能です。音声での交信が不安定な場合にMessageでやり取りする事が出来ます。
(不具合情報)FreeDV 2.2.xではFreeDVレポーターに表示されている行数が多いとCPU負荷が大きくなるという問題があります。負荷が大きくなるとPTTの動作タイミングが遅くなり、送信開始と受信開始に時間がかかります。Track/freqで表示を絞り込むなどの方法で回避できます。
(表示色)初期設定では以下になっています。
赤 送信中
青 送信中の局を受信中
ピンク 受信開始、メッセージ送信など変化があった。数秒間表示
薄紺 クリックして選択した局
以下、FreeDVモニターの操作について簡単に書いておきます。
・上部メニューバー
[Show] 列の表示をON/OFF出来ます。不要な列を非表示にして全体の横幅を狭く出来ます。不要な列を非表示にしてMsgの幅を広くしておくと良いです。
[Filter] [Idle more than...] からIdle Filterの時間を設定出来ます。設定時間より長く変化がない(送信、受信開始、周波数変更、メッセージ送信していない)局が非表示になります。
・列の操作
Callsign、Locaterなどの列タイトルをクリックするとその列の文字でソート出来ます。
Locaterやkmでソートすると国内局を絞り込む事が出来ます。MHzでソートすると同じ周波数を受信している局を絞り込めます。
・行の操作
受信中に受信したい局の行をダブルクリックすると、その周波数がメイン画面の[Radio Freq.(Mhz)] に転送されて受信周波数が変わります。行をクリックすると選択状態(薄紺色)になります。 [Request QSY]を行う局を選択する際などに、先に選択状態にします。
Call列のコールサイン上で右クリックすると、QRZ.com/HamQTH/Hamcallでその局を検索できます。
Msg列のメッセージ上で右クリックすると、メッセージをコピーできます。相手局のメッセージをログのRemraksに書いておくなどに使えます。
・下部ボタンなど
[Close] FreeDVレポーターを終了します。
[Requst QSY] 受信状態で [Request QSY] ボタンで選択局にQSYリクエストを送る事ができます。 (後述)
[Website] ブラウザでFreeDVレポーターを開きます。
[Band] 表示局数が多すぎる場合、[Band] ボタンでモニターするバンドを指定できます。
[Track] チェックしてbandまたはfreqを選びます。自分が受信しているバンド/周波数のみが表示されます。
[idle] Idle Filterの状態を表示します。
[Message] 入力がリストの [Msg] に表示されるので適当なワードを入力しておきます。
[Send] でMessageが送信されます。[Send] の右クリックでMessageを保存できます。保存したMessageはMessage Boxの∨で選択できます。
[Clear] でMessageがクリアされます。[Clear] の右クリックで保存したMessageを削除できます。
Messageは日本語も入力可能です。音声での交信が不安定な場合にMessageでやり取りする事が出来ます。
(不具合情報)FreeDV 2.2.xではFreeDVレポーターに表示されている行数が多いとCPU負荷が大きくなるという問題があります。負荷が大きくなるとPTTの動作タイミングが遅くなり、送信開始と受信開始に時間がかかります。Track/freqで表示を絞り込むなどの方法で回避できます。
(2) 受信
[Start Modem] で無線機の周波数が入力した周波数に変わり、通信モードもLSBーDまたはUSBーDに自動的に変わります。(通信モードはバンドに応じてLSB/USBが自動的に設定されます。)
(注)FreeDV起動後、最初の [Start Modem] は受信開始まで10秒くらいかかります。

受信している周波数で送信している局があれば、デコードされて音声が聞えます。
音量は [Mic/Spkr Level] スライダーで調整してください。
・[Start Modem] をクリックすると受信が始まり、ボタンが [Stop Modem] に変わります。
無線機の周波数は「Radio Freq.」に設定した周波数に変わります。
グラフ画面にはウォーターホールが表示されます。
・受信周波数はFreeDVレポーターで対象局の行をダブルクリックして、その周波数に変更する事が出来ます。
「Radio Freq」に入力してリターンで変える事も出来ます。登録済みの周波数を選んで変える事も出来ます。
・グラフ表示はグラフ下のタブで選択できます。通常は [Waterfall] を表示しておきます。
[Waterfall] 受信信号(無線機のオーディオ出力)のウォーターフォール波形を表示します。
[Spectrum] 相手の音声スペクトラムを表示します。
[Frm Radio] 無線機のオーディオ出力波形を表示します。
[Frm Decorder] 受信音声の波形を表示します。
・[Stop Modem] をクリックすると受信が停止します。無線機の周波数は [Start Modem] 前の周波数に戻ります。Toolsからの設定変更は受信停止状態で行います。
[SNR] 受信信号のSNRを表示します。RADEV1モードでは-3dB以下だときれいな音声の復調は厳しいです。0dBより上なら安定した音声が聞えます。(-2.5dB以下は音声が再生されません)[Record] 受信音声を録音出来ます。
[Mic/Spkr Level] 受信中は受信音量を調整できます。
[Switch to Analog] 無線機の受信音がデコードされずに聞こえます。
[受信コールサインリスト]
グラフの下のコールサインBOXに受信局のコールサインが表示されます。∨で受信局のリストを表示できます。[Clear] でリストをクリアできます。

(補足)待受け受信
私はヘッドセットを使っていますが、待受け受信や他局の会話をモニターする際はスピーカーをヘッドセットからパソコンのスピーカーに切り替えています。残念ながら、[Start Modem] 状態では再生デバイスの設定を変更できないので、いったん [Stop Modem] して変更しています。
(補足)Request QSY
FreeDVレポーター画面で交信したい局を(クリックして)選択状態(薄紺色)にして、[Request QSY] ボタンを押すとQSYリクエストを送る事ができます。先にReprot Freq. をQSYしたい空き周波数にしてリクエストします。
自分に送ってみました。

[Change Frequency] で相手と同じ周波数に変更して交信できます。
(3) 送信
[PTT] をクリックすると送信が始まります。

・[PTT] をクリックすると送信が始まり、グラフ表示は[Frm Mic]を表示し自分のマイクレベルが分かります。
・ [Mic/Spkr level] [Frm Mic]の波形が平均で±0.4くらいになるように [Mic/Spkr level] スライダーで調整します。
・[Spaceキー] FreeDVまたはFreeDVレポーターのウィンドがアクティブな状態でキーボードのSpaceキーを押すと送信/受信を切り替える事が出来ます。交信中にマウスを使いたくない場合はSpaceキーを使うと良いです。(昔、Spaceキーを押して連続送信してしまった事故がありました。(^^;)
・[TX Attenuation] 送信電力を調整します。送信状態で無線機のALCが大きく振れないレベルに調整してください。
・送信するとFreeDVレポーターの自局のコールサインが赤く表示されます。
[Level] 送信時の音声レベルを表示します。大きい音が入ると「Clip」が表示されるのでClipが表示されない程度の声で話してください。レベルが大きすぎる場合は、[Mic/Spkr level] スライダーで調整してください。
最下行 [Clear] の横に受信した相手のコールサインが表⽰されます。横のVをクリックすると過去の受信コールサインが受信時刻の降順で表⽰されます。
・グラフ表示は送信中は [Frm Mic] を表示します。
[Loggin] KLogなどWSJT-X ネットワークプロトコルをサポートするロガーにログを記録出来ます。(後述)
[Switch to Analog] 送信音声がエンコードされずに送信されます。
[Start Voice Keyer] ボイスキーヤーとして、あらかじめ録音しておいた音声ファイルが送信されます。(後述)
(補足)HAMLOGへのログ記録
FreeDVモードはADIF仕様では Mode=DIGITALVOICE/Submode=FREEDV です。このため、HAMLOGへの記録は「FREEDV]としてください。
実際の交信はFreeDV Reporterを見て、しばらく交信を聞いて適当なタイミングで呼べば良いと思います。誰も出られていなければモニターしている局がいる周波数でCQを出してみると良いです。
FreeDV Reporterがあるので、以前より相手を探すのがとても楽になりました。
FreeDV Reporterの [Request QSY] ボタンで他局の交信をモニターしている局にQSYリクエストを送って交信するのも良いかも知れません。
(FreeDV ロールコール)毎日夕方の4時頃からJA1MEI 茨田さんが7.17MHz付近でロールコールを実施されています。FreeDVレポーターを見て順に呼ばれますので、参加してみてください。
7. その他情報
(1) マイク イコライザー私はフィルターのイコライザーはMaicrophone/Speaker ともにOFFでフラットにしていますが、好みで音質を調整する事が出来ます。
以前、私のヘッドセットのマイクの場合、低域を抑えたほうが良いというレポートをいただいたので、Bassのゲインを絞ってみました。全体のマイク音量が下がるのでVolのGainを上げてみました。
ツール→フィルター

やはり、フィルターはフラットにしたほうが良いようです。
5年前にFreeDVをやった時もダイナミックマイクが良いとか、低域を切った方が良いとか色々言われていましたが、RADEモードは広帯域のボコーダーなのでフラットにするのがラグチュー向きかも知れません。
(おまけ)送信音声モニター
送信音声をモニターしながらFilterを調整する事が出来ます。
[PTT] ボタンを右クリックして「Monitor tranmsmitted audio」をチェックします。
(2) ボイスキーヤー
ボイスキーヤーとして、あらかじめ録音しておいた音声ファイルを送信する事が出来ます。
FreeDVをStartして、[Start Voice Keyer] ボタンを右クリックして、「Record new voice KeyerFile」を選び、適当なファイル名を指定して[保存]すると録音が開始されます。CQ メッセージなどを吹き込んで[Start Voice Keyer] ボタンをクリックして録音を停止します。

録音後、音声ファイルが開いた状態になると[Start Voice Keyer] ボタンが[Starat Voice Keyer 音声ファイル名] になります。
複数の音声ファイルを作っておいて、「Use another voice keyer file」で選んで使う事が出来ます。
[Monitor transmitted audio] で送出音声をモニターできます。[Adjust Monitor Volume] でモニター音量を調整できます。
CQを出したいときに [Start Voice Keyer] ボタンを押すと、送信状態になり録音したCQメッセージが送信されます。メッセ―ジ送信後、受信状態になり10秒おいてメッセージ送信を5回繰り返します。再度 [Start Voice Keyer] ボタンを押せば停止します。 (Pause時間と繰り返し回数はOption設定のAudioで変更出来ます。)

(3) Rx Only表示
FreeDV Reporterを見ているとStatusに「Rx Only」と表示されている局がいます。
Rx Onlyの設定があるのかなと思って調べたら、Optionsの設定にありました。
Tools→Options→Reporting

テスト中などで呼出を受けたくない場合などに使います。Rx Only表示中は送信操作が出来なくなります。
(4) グラフ画面の分割表示
メイン画面のグラフ表示を分割表示する事が出来ます。
グラフの下のタブをドラッグして(左クリックでつかんで動かす)グラフの外枠上で離すと画面を分割して表示する事が出来ます。
以下は [Spectrum] と [Waterfall] を表示した受信画面です。

2画面目のグラフ(上記では [Spectrum] )のタブを1画面目のタブ上にドラッグすると1画面表示に戻ります。
(補足)Tools→Options→Debuggingにある「Enable Experimental Features」にチェックを入れておくと画面分割の状態を記憶してくれます。
グラフの下のタブをドラッグして(左クリックでつかんで動かす)グラフの外枠上で離すと画面を分割して表示する事が出来ます。
以下は [Spectrum] と [Waterfall] を表示した受信画面です。

2画面目のグラフ(上記では [Spectrum] )のタブを1画面目のタブ上にドラッグすると1画面表示に戻ります。
(補足)Tools→Options→Debuggingにある「Enable Experimental Features」にチェックを入れておくと画面分割の状態を記憶してくれます。
(5) FreeDVユーザーマニュアル
Helpからユーザーマニュアルを参照できます。目を通しておくと良いです。
Help→User Manual

(6) 設定の初期化
設定を初期化します。動作が不安定な場合など設定を初期化して、再設定してみてください。
Tools→Restore defaults

(7) ログ連携機能
Option→Reporting の [Enable QSO Logging] を設定しておきます。
交信中の相手コールがグラフ下のコールサインBOXに表示されている状態で [LOG QSO] ボタンをクリックすると、Confirm Log Entry 画面が表示され [OK] でログソフトにログが送られます。

グラフの下のコールサインBOXの∨で受信局のリストを表示して、ダブルクリックしてから [Log QSO] ボタンでログ記録する事もできます。
また、FreeDVレポーター画面で交信したい局を(クリックして)選択状態(薄紺色)にしてから [LOG QSO] ボタンをクリックしても選択した局の情報をログに記録できます。
残念ながら、対応しているログソフトはKlogくらいで、今のところHAMLOGとは連携出来ません。
(2月21日 追記)FreeDVとHAMLOGのログ中継ソフト「FDV Bridge」が開発されました。

(7) ログ連携機能
Option→Reporting の [Enable QSO Logging] を設定しておきます。
交信中の相手コールがグラフ下のコールサインBOXに表示されている状態で [LOG QSO] ボタンをクリックすると、Confirm Log Entry 画面が表示され [OK] でログソフトにログが送られます。

グラフの下のコールサインBOXの∨で受信局のリストを表示して、ダブルクリックしてから [Log QSO] ボタンでログ記録する事もできます。
また、FreeDVレポーター画面で交信したい局を(クリックして)選択状態(薄紺色)にしてから [LOG QSO] ボタンをクリックしても選択した局の情報をログに記録できます。
残念ながら、対応しているログソフトはKlogくらいで、今のところHAMLOGとは連携出来ません。
(2月21日 追記)FreeDVとHAMLOGのログ中継ソフト「FDV Bridge」が開発されました。
(8) PTTフットスイッチ
FreeDVの画面にある [PTT] ボタンはマウス操作が面倒で、上に別のアプリのウィンドウが重なると操作できなくなります。
[Space] キーを使う事も出来ますが、FreeDVがアクティブウィンドウになっていないと駄目です。
このため、PTTフットスイッチを作りました。
(9) 複数リグ切換え
レジストリではなく別に設定ファイルを作って複数リグを切換えて起動できます。
(10) FreeDVのアンインストール
FreeDVはWindows設定のアプリに表示されないので、Windowsの設定からアンインストールする事が出来ません。
"C:\Program Files\" の下のFreeDVのフォルダーにある Uninstall.exe でアンインストールします。
(11) RADE V1 モードに関して
RADE V1 モードでの運用に関する情報です。
・送信帯域について
文中の (補足)送信オーディオフィルター で書いていますが、RADEモードで10MHzバンドで運用するために、占有周波数帯幅(OBW)を2KHz以下にする必要があります。10MHzバンドでの運用はイコライザーAPOを使うなどの対策が必要です。
・周波数ズレ
RADEモードでは周波数ズレを ±50Hz以下にする必要があります。このため、VHFバンドでは周波数ズレが大きくて通信が厳しいかも知れません。
・送信電力
RADEモードのピーク対平均電力比(PAPR)は約0.8です。FT8(ほぼ1)よりは低いですが、ファイナルの負荷を考慮して最大電力の半分くらいで運用したほうが良いかも知れません。
(12) FreeDV 記事リスト
このブログのFreeDVの記事リストを作ってあります。参考にしてください。
FreeDV 記事リスト
(自分用メモ)
RADEモードが動かなくなった件の調査で、レジストリとPhysonのランタイムライブラリのフォルダーの情報を調べたのでメモしておきます。
・レジストリ
FreeDVでは設定情報をレジストリのHKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\freedvに保持しています。

・RADEのPhysonランタイムライブラリ
FreeDV 2.1.0 から Pythonのランタイムライブラリは C:\Program Files\FreeDV 2.x.x\bin のプログラムフォルダーにインストールされるようです。
内容を見直したら追記したい内容が多くて、またまた長くなってしまいました。見直す度に肥大化してます。(^^;


コメント
コメント一覧 (3)
紹介されている通りの数値でプリセットを設定したのですが、7MHzのFreeDVを受信していて、プリセットを呼び出してオンにすると、音声が復調されません。何かおかしいのでしょうか?
また、単なるデータモード(LSB-D or USB-D)で送信してみたときと、プリセットを呼び出して送信してみた時とで、FreeDVの画面のスペクトラムの波形が変わりませんが(full duplex時)、送信帯域幅が効いているのかどうかわかりません。
何分初心者でして、よく分かっていませんが、ご教示いただければ幸いです。
JA4JOE
が
しました
あ、そうですね、USB-Dになってしまいますね。そんなことにも気が付きませんでした。ご指摘、ありがとうございました。
実はFreeDVを始めたのは、SSBが使えない10MHzでやってみたいからでした。そのためには帯域を絞る必要があるようですが、今度はAPOの設定がよく分からず、またまた難儀しております。
JA4JOE
が
しました
(お願い)質問はメールではなく、コメントでお願いします。