FDV Bridge Ver.1.3.1 がリリースされたので改版しておきます。
Ver.1.3.1 ではSNRの転送機能がサポートされました。

(ここから本文)
FDV Bridge はJK1GUA 杉本さんが開発されたソフトです。
FDV Bridge はFreeDVからのUDPメッセージをADIF形式UDPメッセージに変換するソフトで、JT_Linkerを経由してHAMLOGにログ情報を転送します。
FDVBridge1
本記事ではインストールや使い方の手順を詳しく書いていますが、とりあえず使ってみたい方はFDV Bridgeのダウンロード先のzipファイルに入っている説明書(FDV Bridge1.3.1 説明書.pdf)を見て下さい。

1. JT_Linkerのインストール、設定

FDV Bridgeを使う為にはJT_Linkerをインストールする必要があります。
FT8をやられている方はJT_Linkerを使っている方も多いと思いますが、最初にJT_Linkerのインストールと設定について簡単に書いておきます。
既にJT_Linkerを使われている方は、[Dec.Ext.]のDecorder10 UDP Log Data のUDP port番号を確認して  2. FDV Bridgeのインストール、設定 に進んでください。

なお、JT_Linkerの詳細なインストール、設定、使い方はFT8の記事を参考にしてください。


(1) JT_Linkerダウンロード
JT_Linkerを以下のホームページからダウンロードします。
 「TAKAさんの毎日が発見」マイソフトウエア・ダウンロードサイト
現時点の最新版はVer.2024.09.26b でした。
 JT_Linker Ver.2024.09.26b (インストーラ型 3,920kB)


(注)JT_Linkerをダウンロード出来ない場合、以下を参考にしてください。
 JT_Linkerがダウンロード出来ない件
(2) インストール
ダウンロードしたファイルを起動してインストールを開始します。[次へ]JT_Linker1
インストール先はデフォルトのまま。[次へ]JT_Linker2
後で起動しやすいように[デスクトップ上にショートカットを作成する]をチェックしてインストールしました。[次へ]
JT_Linker3
インストール完了です。
JT_Linker4
(3) 設定
今回、JT_Linkerのオンラインログへのアップロード機能は使わない前提で書いておきます。
記事中に記述していない項目はとりあえず説明画面と同じにしてください。カスタマイズしたい場合はQuick Guideを参考にして変更してください。
JT_Linkerを起動して [Setup]ボタンをクリックしてSetup画面を表示します。(1回目の起動時は自動的にSetup画面が表示されます。)
JT_Linker6
[Basic Settings]
コールサイン、グリッド、eQSLのパスワード、ClubLogのログイン情報、HRDlogのアップロードコードを設定します。
My Call_My_GLの横の[Set]をクリックします。
JT_Linker7
My Call、My GL、LoTW Location、eQSL Pswd、ClubLog email adrs、ClubLog pswd、HRDlog Codeを入力して [Add] でリストに入れます。オンラインログへのアップロード機能は使わないのでMy Call、My GL以降の使わないオンラインログの項目は空欄にしておきます。グリッドロケーターは地図からグリッドロケーター計算で調べて入力します。
FDVBridge2
My Call、My Gridは自局のコールサインとグリッドです。移動運用のために複数のCall/Gridを登録出来ます。
[Save] で登録完了です。JT_Linker11
My Call_My_GL_Location以外の主な設定項目は以下です。

Auto Tasktray-IN 起動時、JT_Linkerがタスクトレイに入って起動します。
EntitySearch HAMLOG側で、エンティティ選択画面の選択が終了するまで、JT_Linker側が待ち状態になります。最新のHAMLOGではCTY.DATを利用するようになりエンティティ選択画面が出る事は無くなりましたが、念のためチェックを入れておきます。
Use Hamlog DC12 チェックするとHAMLOG入力画面のDX、CQ、1、2が使われます。チェックしておきます。

[Decoder]、[Dec.Ext.]
FDV BridgeからのUDPメッセージを受信するので、Decorder10 UDP Log Data のみにチェックを入れて、UDP portは 2333 にします。
JT_Linker12
JT_Linker13
kHz(Cut under kHz)  チェックすると交信周波数のKHz以下がカットされてHAMLOGに転送されます。私はチェックしています。
[SubM] チェックしておくとSUBMODEのFREEDVがHAMLOGに転送されるので、チェックしておいてください。
[End]、[use S]  
eQSL、LoTWへのログアップロード時の交信時刻に関する設定です。


[Remarks]、[Rmks.Ext.]
Remarksのプルダウンリストの設定画面です。List1-List8のタブと
List9-List12のタブに分かれています。
FDVBridge3
JT_Linker15
Remarks1 欄およびRemarks2欄に入力する項目を設定しておくことができます。交信に使用したアンテナやリグ名を書いておいて、プルダウンリストから選択してHAMLOGのRemarksに転送するような使い方が出来ます。
マクロを使うとJTDX/WSJT-Xのログ確認画面で入力した「Tx出力」や「コメント」をHAMLOGのRemarksに転送する事が出来ます。マクロは下の黄色文字をクリックして入力します。
Remarks2に
%comment% を入力しておくとSNRをHAMLOGのRemarksに転送する事が出来ます。
%Rig_Info%は [Rig Info.] で設定したバンド毎のリグ、アンテナ情報をRemarksに転送する事が出来ます。

[Rig Info]
バンド毎にRigとAntennaを設定できます。設定情報はマクロの%Rig_Info%でRemarksに転送する事が出来ます。
JT_Linker16

[Weblog]
eQSL、LoTW、ClubLog、HRDlogへのログ アップロード機能および、それぞれのオンラインログのメンバーかどうかを判定してHAMLOGのQSL欄に自動記録する機能に関する設定を行います。
今回オンラインログは使わないので、デフォルト設定で大丈夫です。Allow Internet Accessのチェックが外れている事のみ確認してください。

[WebLog Common]
 Weblog設定の共通項目の設定です。
[Set 2nd letters N if 8J or 8N] のみチェックしています。
JT_Linker32
Default QSL Letters QSL欄の一文字目の初期値を設定します。通常は J にしてください。(紙のQSLカードは発行しないという方は N にしてください。)

[WebLog Detail]
オンラインログ毎の詳細設定です。今回オンラインログは使わないので、デフォルト設定で大丈夫です。
JT_Linker20

(4) メイン画面の説明
メイン画面の設定例と設定内容についての説明です。

FreeDV104
・Upload表示
Setup 画面のWeblog Detail タブのeQSL、LoTW、ClubLog、HRDLogの設定状況を、Upload(eQSL:O, LoTW:O, ClubLog:O, HRDLog:X)の様にO / Xで表示します。

・Log表示
Uploadの下の段にDecoderタブの設定状況をO / Xで表示します。
Log (HF: X, JT: X, HQX X, JT-X X, DX X. MSHV: X X, Al: X, JS: X, Udp: O)

・Date (EXT/JST/UST) 
(xxx)の部分をクリックすると表示が(UTC)と(JST)と(EXT)に切り替わります。同時に、Date、Time 欄の表示内容も、UTCとJST に切り替わります。(EXT)の場合はコールサインを判断して、自動的にUTC/JSTを切り替えます。EXTにしておけば良いです。

Freq チェック
チェックがある場合は周波数情報がHamlogへ転送されます。
HamlogでCI-V等を使って周波数を読み込む設定で使う場合はチェックを外しておきます。 その場合は、周波数はHamlogへ転送されません。通常はチェックしておきます。

QSLボックス
QSLボックスをクリックすると、Weblog設定の [Defaoult QSL Letters] で設定した文字が順に切り替わって表示され初期値として使用されます。
QSLのチェックがあると設定文字がHAMLOGのQSL欄の一文字目に転送されます。
ただし、Weblog設定でeQSLやLoTWの [Verifi membership] 設定をしていると、そちらで設定した文字が転送されます。

・Mode
Modeラベルをクリックすると、Mode入力欄が黄色/白色と交互に変化します。
黄色の場合はモード情報が転送されるので黄色にしておいてください。
Decorder設定の [SubM] にチェックが入っていてSubmodeがある場合は Mode として Submode が使われます。SubmodeのFREEDVを転送したいのでチェックしてください。

・DX,
CQ, 1, 2チェック欄
ここにチェックを付けていると、Hamlogの DX,CQ, 1, 2欄にそのまま転送されます。
Basic設定の [Use Hamlog DC12] がチェックされているときはHamlogの設定が使われます。
私はBasic設定の [Use Hamlog DC12] をチェックして使っています。

・Name, QTH, Remarks1, Remarks2 入力欄
チェックを付けている項目がHamlogに転送されます。 但し、このチェックによる転送よりも、Hamlog 設定によるデータの方が優先になる場合が有るようです。
Remarks1又はRemarks2欄はRemarks設定で設定したメッセージをプルダウンメッセージから選択できます。
Remarks2を %comment% にしておくとSNRを転送する事が出来ます。(FDV Bridgeで「COMMENTの先頭に付加」を指定した場合)
なお、QTHはDX局の場合HAMLOGでコールサインでエンティティ名が検索されるので、そのエンティティ名を読込んで挿入されます。
Name、QTHの内容は(xxxx)の設定により変わります。
QTH、Remarks1、Remarks2 の下にHamlog へ転送された最終的な内容が表示されます。

・Name(Hamlog/Web data/auto)
(xxxxx)の部分をクリックすると (Hamlog) →(Web data) → (Auto)の順に変化します。
FreeDVの [Log QSO] で入力したNameを転送したいので、(Auto) にしてくおいてださい。

・QTH((Hamlog/Web data/Auto、Ctry 1st/Auto, Addr 1st)
(xxxxx)の部分をクリックすると (Hamlog) → (Web data) → (Auto、Ctry 1st)→(Auto, Addr 1st) の順に変化します。

・Test ボタン(テストデータ設定)
His Call, Date, Time, His, My, Freq, Mode, GLの各入力欄へテストデータを設定します。
クリックする度に適宜10 種類のテストデータが使われます。

・Clear ボタン(データ入力欄のクリア)
His Call, Date, Time, His, My, Freq, Mode, GLの各入力欄をクリアします。JT_Linkerのログ履歴もクリアされるので、同一日時・同一時刻・同一コールのログを書き込みできるようになります。
HAMLOGの立ち上げを忘れてHAMLOGへのログ登録が出来なかったような場合に、HAMLOG立上げ後に [Clear] ボタンを押してJTDX/WSJT-Xの [ログに記録] を押して再度ログを書き込んでHAMLOGに転送するような使い方が出来ます。

・Send チェック欄
WSJT-X、JTDXから新しいデータが取り込まれた場合、自動的にHamlog に転送されます。
また、右のSave, Save(Msg)欄、Resend ボタンが操作可能になります。
ResendをクリックしてHamlogへ手動転送する場合もチェックを付けて置いてください。

・Save、Save(Msg)チェック欄
チェックを付けていると、Hamlogへ転送した場合に、自動登録されます。
Saveの場合は、確認メッセージ無し、Save(Msg)の場合は確認メッセージ有りになります。

・Resend ボタン(手動転送)
クリックすると入力欄の内容をHamlogに転送します。 入力データを書き換えた時やテストデータによるテストの時などに使用します。

・Setup ボタン
左クリックすると設定画面が開きます。

以上でJT_Linkerの準備は完了です。


2. FDV Bridgeのインストール、設定


(1) FDV Bridgeのダウンロード
(3月7日 ダウンロード先を変更しました。)
FDV Bridgeのダウンロード先の FdvBridge1.3.x.zip をダウンロードします。
FreeDV106
(2) インストール
ダウンロードしたzipファイルを解凍します。
FreeDV107
FdvBridge1.3.x_Setup.exe ファイルを実行してインストールします。
使用許諾に同意します。デスクトップにアイコンを作っておきました。
FreeDV108
インストールが完了しました。
FreeDV109
(3) FDV Bridgeの設定
FDV Bridgeを起動して、自局情報などを設定します。
FreeDV110
[UDP受信設定(他のLogソフト用)] FreeDVのOption→Reporting の [Enable QSO Logging] で設定するUDP IP/Portのポート番号(2237)を設定します。
(注)HAMLOGのJT-Get'sで「UDPを使う」にしている方はHAMLOGのデフォルトがポート番号=2237になっているので、FreeDV側は2239などの別の番号にしてください。
[RAWデータ転送設定] KLogやQLogを同時に使う場合に設定します。
[ADIF転送設定(JT_Linker/THL用)] IP:は127.0.0.1にします。PortはJT_LinkerのSetup→Dec. Ext の [Decorder10] に設定したPort番号(2333)を設定します。
[自局情報] 自局コールとグリッドロケーターを設定します。
[SNR転送先]  受信SNRをJT_Linker経由でHAMLOGに転送します。
 「RST_SENTに入れる」HAMLOGのRST(His)に転送されます。
 「COMMENTの先頭に付加」HAMLOGのRemarksに転送されます。
以上でFDV Bridgeの準備は完了です。


3. FreeDVの設定

FreeDVのOption→Reporting の [Enable QSO Logging] を設定しておきます。UDPポートはFDV Bridgeの設定と同じにします。
(注)HAMLOGのJT-Get'sで「UDPを使う」にしている方はHAMLOGのデフォルトがポート番号=2237になっているので、FreeDV側は2239などの別の番号にしてください。
FDVBridge9


4. FDV Bridgeの使い方

FreeDV、FDV Bridge、JT_Linker、HAMLOGを起動します。
以下の様なバッチファイルを作っておくと良いと思います。(UTF-8で保存してください。)

ここから --------------------------- FreeDV.bat
start C:\"Program Files\FreeDV 2.2.1"\bin\freedv.exe
start C:\"Program Files\FDV Bridge 1.3.1\FdvBridge1.3.1.exe"
start C:\"Program Files (x86)"\JA2GRC\JT_Linker\JT_Linker.exe"
start C:\HAMLOG\Hamlogw.exe
ここまで --------------------------- 

一画面に全部を表示するとちょと苦しいですね。FDV BridgeとJT_Linkerは最少化して使っても良いと思います。
FDVBridge10
交信中の相手コールがグラフ下のコールサインBOXに表示されるので、コールサインBOXの∨で受信局のリストから相手局をクリックして選択します。局を選択して [LOG QSO] ボタンをクリックすると、Confirm Log Entry 画面が表示され [OK] でFDV Bridgeにログが送られます。
FreeDV103
必要ならConfirm Log Entry 画面で Name、Commentsを入力する事もできます。Name,Commentsは漢字も入力できますが、JT_LinkerからeQSLなどへの自動ログアップロードを使っている場合は英数字(ASCII)のみにしてください。

また、FreeDVレポーター画面で交信したい局を(クリックして)選択状態(薄紺色)にしてから [LOG QSO] ボタンをクリックしても選択した局の情報をログに記録できます。

FDV Bridgeにログ情報が表示されて、JT_Linkerに中継されます。
FreeDV101
JT_Linkerがログ情報をHAMLOGに中継します。
NameはFreeDVのConfirm Log Entry 画面で入力したNameが入りますが、HAMLOG側に情報があればHAMLOG側の情報が使われます。
Remarks2の%Comment%にはSNRが入ります。(FDV Bridgeで「COMMENTの先頭に付加」を指定した場合)
FreeDV111
ログ情報がHAMLOGのログ入力ウィンドウに転送されます。
相手がHAMLOGユーザーや過去に交信済みの場合はCode、His Name、QTHなどが自動的に入ります。
Remarks2に受信SNRが入ります。(FDV Bridgeで「COMMENTの先頭に付加」を指定した場合)
FreeDV105
レポート、His Name、QTHやRemaks欄を修正してログに書き込みたい場合は、[キャンセル] してから修正後に [Save] でログに書き込みます。
なお、長話をして(笑) 時間が経ってしまった場合は、Time欄で下向き矢印(↓)を押して交信終了時刻を入力すると良いと思います。

以上ですが、FT8用にJT_Linkerを使っていない方にはJT_Linkerのインストールが面倒かもしれませんね。
JT_LinkerはeQSL、LoTW、ClubLog、HRDlogなどのオンラインログ(Web Log)への自動ログ アップロード機能と、それぞれのメンバーかどうかを判定してHAMLOGのQSL欄に自動記録する機能があります。FT8でDXをやられる方にはとても便利なソフトなので使ってみてください。
FreeDVでもeQSL、LoTW、ClubLogにログを自動的にアップロードする事が出来ます。